2015.03.12(木)

作り手の想いを世界へ伝える オレンジトーキョー株式会社

こちらの求人は募集が終了しました。
ご応募ありがとうございました。

MËRI

墨田区内を歩いていると「メリヤス」という看板をよく見かける。
あまり聞き慣れない言葉だが、漢字だと「莫大小」と書くので、読めない人も多いのではないだろうか。

メリヤスとは、メリヤス編みで作った編地のことを言い、伸縮性があり、日常衣類である靴下・下着・パーカーの袖などの衣類に利用されている。

墨田区本所地域では、大正時代にメリヤスが中心に製造されていたこともあり、今でも墨田区の南部エリアでは、メリヤス関係の会社や工場が数多く存在する地域だ。

MËRI

1948年創業の小高莫大小(メリヤス)工業は、アパレルメーカーにメリヤスを卸す専業メーカーで、60年以上ポロシャツの衿や袖などに使われる「リブニット」を作っている。

2002年頃から右肩下がりだった売上を改善すべく、3代目である小高集(つどい)さんは「下請けからオリジナルブランドの直販へ」をテーマに、2012年オリジナルブランド「MËRI」をスタート。2013年に会社を分社化してオレンジトーキョー株式会社を設立した。

このオレンジトーキョーのオリジナルブランドである「MËRI」や「TUTUMU TOKYO 1948」といった商品の想いを直接お客様に伝える、販売のお手伝いをしてくれる方を募集されています。

MËRI

2014年9月、墨田区亀沢の北斎通り沿いにできたアトリエショップ「MERIKOTI」は、両国国技館や江戸東京博物館のすぐそば。そして、まもなく開館予定の北斎美術館もすぐ近くだ。代表の小高さんが、インバウンド消費を見越してここしかない!と決意して選ばれた場所だ。

オレンジトーキョー株式会社はここにある。

MËRI

明るくて綺麗な店内は、元々はプレス工場だった。
店内は、ショップの他、オレンジトーキョーの事務所兼アトリエ、そしてワークショップができるスペースが用意されている。

MËRI

中に入って真っ先に目に付くのは、ずらりと壁にディスプレイされたメリヤス製のルームシューズ。

小高さんが、「布草履」を知ったきっかけは、メリヤスの製造過程で出る残布を譲った青森の草履職人との出会いだった。ニットの端切れを送ったお礼にと送られてきた布草履の履き心地の良さに感動し、これでオリジナル製品を作ったのが、このポップな配色が特徴的なMËRIのルームシューズだ。

meMËRIi

ふかふかの絶妙な履き心地で、素足でいるよりも心地よいと瞬く間に評判となったMËRIのルームシューズは、完全手作業で1点1点丁寧に生み出されている。
今では、青森、両国、そしてハノイに職人さんがいて、鼻緒や土台を組み立てるのは、在宅の内職スタッフだ。

「1足編むのに3時間かかり、1ヶ月に50足程度しか作れなかったんです。これではビジネスにならないので、うちが独自に職人さんを養成して、作れる方を増やしてきました。ただ、売り物を編めるようになるには最低でも1年はかかります」

MËRI

オレンジトーキョーの従業員は4名。外注の職人さんが4名、内職さんが5名となっている。
作り手だけでも、1つの商品を作るのに、これだけの人の手と想いが込められている。

今回募集するお仕事は、この大切な商品を最終的に店頭でお客様に手渡すお仕事です。

MËRI

小高さんに今回の募集の背景について伺ってみた。

「今まで販売は、基本私が店頭に立って行っていました。現在、直営店は、ここ(MERIKOTI)と成田空港店(meri matka)だけなので、どうしても催事に出る機会が多いんです。特にハイシーズンはGWから8月いっぱいくらいまでで、今からがもっとも忙しい時期になり催事の数も増えてきます」

「今まではなんとか社内のメンバーだけでやりくりしてきましたが、催事に出る回数や販売数、生産数が増え、規模が大きくなるにつれて、徐々に回らなくなってきてしまったので、ここできちっと販売員さんを確保したいと思っていて、今回は2名ほど採用したいと思っています」

MËRI

「催事先は、基本的には都内が中心になります。一番遠くても横浜くらいまでで、新宿あたりが多いです。事務所に寄ってから行ってもらうこともありますが、大体はご自宅から直接売り場に行って販売していただくことになります」

「1日7時間くらいの勤務になりますが、7時間以上働きたい人はもっと働いてもらっても大丈夫です。ただし、3時間くらいしか働けないといった短時間の方は今回はお断りさせていただいてます」

MËRI

「今の時点で6月いっぱいまで歳事が決まっていますが、冬の時期は、ハイシーズンと比べると催事自体は多くはありません。ですので年間通してずっと仕事があるわけではないです。なので、今回はまずは8月一杯までの期間限定のお仕事としてお手伝いいただける方を募集いたします。ただ催事以外でもお手伝いいただきたいことはわりとあるのでここ(MERIKOTI)で少しお手伝いをお願いすることもあります。

「今現在土曜日はお店を開けて、日曜を定休にしています。北斎美術館がオープンすれば日曜も開けられるようにしたいので、催事が少ない冬の時期はここでの土日の販売スタッフとしても今後お願いできることもあるかもしれません。」

MËRI

「ここはまだまだお客様が多いわけではないので、販売の合間にも他に色々やってもらうことになると思います。箱詰めや商品整理とかほんとやることいっぱいあるんですよ。
例えば、内職をお願いしている方のところへお仕事を持って行って、前週のものを回収したり、回収したものを検品、委託販売先への商品の補充、ワークショップの手伝いなど、催事が少ない時期はそういったことをお願いしたいですし、催事が入るとその前準備、催事後は値札を外したりといった作業もあります」

MËRI

取材中にちょうど内職をお願いしている近所の方が、作業中の不明点を確認しに相談にこられた。内職の方は、自宅で仕事をされているが、近くに住んでいる方がこうしてやって来られることもよくあるんだとか。

「内職の方は、最初商品のことをご存知なかった方も多いです。でも、やりはじめるとだんだん興味を持ってくださる方もいて、他のことももっと色々とやりたいとおっしゃってくれます」

MËRI

どんな方を求めていますか?

「単純な販売の仕事ではないことは認識いただきたいです。さっきもお話したように、私たちの商品は本当にたくさんの方の手がかかった心のこもったモノばかりです。そのことを十分に理解してもらいそれらの商品に共感して、自分も履きたいとか自分も持っていたいと思ってくれる方が一番だと思っています」

「応募条件に外国語に興味のある方優遇と書いていますが、これは決して話せないとだめとかではありません。外国語に興味があってトライ精神があるかどうか、そういうことにチャレンジできたり、物怖じしないかということです。接客ではそんなに難しい表現を使うわけではないので、恥ずかしくてしゃべれないといった人ではなくて、苦にならない人ですね。それはけっきょく日本の方に接客する時も同じことですよね」

MËRI

この仕事の大変なところ、大事な点はどんなところでしょうか?

「繰り返しになりますが、単純な販売ではないということだけちゃんと理解しておいて欲しいです。職人さんが丁寧に大事に作った商品を、最終的にお客様に直接渡す仕事なので、ブランドや作り手の想いをしっかりと共感して販売していただきたいと思っています。ただ物を売るのではなくて、想いが伝わる販売のお仕事です」

「あとは、基本的に土日は出ないといけないことですね。皆さんが休んでる時がやっぱり一番売れるのでゴールデンウィークやお盆休み中のお仕事になります」

MËRI

「働いてもらう方には、最初に事前研修や商品説明を受けていただきます。また、実際に作るワークショップに参加してもらって、どういう構造になっているかも理解してもらいます。こういうことって、わりとお客さんに聞かれるんですよ」

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この仕事の魅力は?

「特典というわけではないですが、催事なので普段は入れないような有名デパートの裏側が見られたり、社食が食べられるというのは普段できることではないので、興味のある方にとっては、おもしろいかもしれません」

「また催事では、例えばエキナカのエキュート品川とかですが、今年からポップアップショップと言って、売り場の一角ではなく、場所を用意していただいてちゃんとしたお店としてやっているので、そういった売り場に立って販売できるのも魅力かもしれません」

MËRI

2014年7月には、初の直営店である「meri matka」を成田空港第一ターミナルに出店。
6割が海外からのお客様だという。北斎美術館や東京オリンピックなどもあり、今後外国人観光者が増えるのは間違いない。必須ではないとは言っても外国語を使う機会は多そうだ。

MËRI

最後に、小高さんに今後の目標を聞いてみた。

「もう1店舗、3店舗目を都内に出すのが近々の目標です。やっぱりエキナカがいいなと。東京駅とか品川駅とか。あとは羽田空港ですね。もう一店舗が具体的な話になってくれば社員採用などもっと体勢をしっかり考えていきたいと思っています」

今回の募集は、経験や技術よりも、ブランドが好きかどうか、商品の良さが分かり伝えたい気持ちがあるかが大事だと思う。
ブランドを、そしてすみだのモノづくりを世界へ発信していきたいという熱い方は、まずはその想いを小高さんにぶつけてみてほしい。

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