2015.02.08(日)

想像力が膨らむ柔らかい世界 サトウ化成

こちらの求人は募集が終了しました。
ご応募ありがとうございました。

サトウ化成

「型抜き加工」という言葉を聞いて、どんな仕事なのかピンと来るでしょうか。クッキーを作る時に、星や丸といった形にくり抜く工程をイメージしてもらうと分かりやすいかもしれない。

サトウ化成

もちろん、クッキーのように手作業で型を抜くのではなく、元になる素材を、プレス機でガッチャンガッチャンとプレスして型抜きする。四角や丸といったものから、特殊な形状まで実に様々。それも、金属以外の素材のほとんどの素材で可能だ。

この型抜き加工を専門に行う会社が、荒川の近く東墨田にあるサトウ化成という会社である。

サトウ化成

墨田区は、今でも3000以上の町工場が残る大田区と並ぶ町工場の町だ。優れた技術を持った町工場も数多いが、その技術を受け継ぐ、若い人材不足に悩まされているところもまた多い。

そんな型抜きを行う墨田の町工場の一つである、サトウ化成が正社員を募集しています。

サトウ化成

サトウ化成は、墨田区東墨田にある、型抜き加工やフッ素コートの施工を行う会社だ。
従業員は、パートさんが数名いるものの、基本的には佐藤 憲司さんと勝男さんの親子二人。

代表取締役社長である息子の佐藤 憲司さんに、今回の募集の背景についてお話を伺った。

「梱包などでパートさん数名に短時間で来てもらっていますが、それ以外のほとんどの作業を親父と二人でやっていて、もっともっと新しいことに挑戦したいですし、注文も多いのですが、手が足りず困っている状況です。」

「社会人経験のある方でもいいですし、若い方を長期的に育てることも考えているので、学校を卒業したばかりの若い方もOKです。ただし、若い方の場合は、ひとつだけ条件があります。それは、アルバイトを今までに一つでもやったことがあるということ」

サトウ化成

サトウ化成で型抜きしているものは、金属以外のウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ゴム、樹脂シート、両面テープ、紙など幅広い。それらの素材が、工場内にはところ狭しと積まれている。

サトウ化成

どんな方を求めているのか、どんな方が仕事に向いているのか伺ってみた。

「僕ら二人しかいないので、やっぱり合う合わないがあると思っています。スキルとかよりも、そっちの方が大きいかなと思っているので、まずは会って話をしてみたいですね」

「今は何をするにしても相談したり、意見を言い合う仲間がいないので、一緒に意見を出し合って良い物が作れる、良いパーティー(チーム)ができればと思っています。あとは、モノを作ることが好きな方ですね。言われなくても自然と手を動かして何か作ってるような方だといいですね」

サトウ化成

サトウ化成の抜き加工は、このような抜き型に、指定の形状通りに折り曲げた鋼製の刃を合板に埋め込んだ「ビク型」と呼ばれるものを使う。

サトウ化成

工場の棚には、今まで取引のあったお客さんの型がおさめられている。

サトウ化成
この抜き型をプレス機にセットし、テーブルに置いたウレタンフォーム材に押し当てることで切断されるというもの。

「重たいものを持つ作業や冬は工場内は寒いですが、粉塵ですごく汚れたり、すごく熱いというような厳しい環境の工場ではないので、やる気があれば男性でも女性でも、採用したいと思っています。」

サトウ化成

実際に、型抜き加工によって作られた商品を見せてもらった。

サトウ化成

緩衝材と呼ばれるビート板にも使われた素材を利用した製品が多く、誰もが一度は見たことがある商品やアイデア商品ばかりだ。

サトウ化成

そして、サトウ化成のもう一つの大きな事業が、フッ素コート加工。
刃物などに、この加工を施すことで、撥水、撥油、非粘着、すべり、高剥離性等の効果が出るんだとか。つまりこの加工がされていると粘着テープなどを切っても、刃物にくっつく心配がない。
この加工は、金型、刃物、アルミ等の金属、ガラス、鏡、プラスチック、ゴム等の素材にも処理ができ、医療機器などにも行なわれている。

サトウ化成

サトウ化成は、元々アパレル業界にいた父である勝男さんが1989年に設立した。
その後、設立10年目に、ソフトウェア業界でプログラマとして働いていた憲司さんが29歳のときに、会社に入られ今の体勢になったそう。

勝男さんは、70歳を超えられているが、今でもバリバリの現役だが、
「親父もいい歳になってきていて、親父と僕の仕事は、工程が違うこともあるので、ゆくゆくは親父の作業を引き継いでくれるような方を募集しています。」

サトウ化成

「生活の中でみなさんが困っていることを形にできないかと、一日一つアイデアを書き留めるようにしていて、アイデアはとにかくたくさんあります。」

と、普段の仕事で追われる中、常に挑戦的な姿勢の憲司さんだが、リーマンショックでは仕事が大きく落ち込んだ時もあった。
しかし、その時にたまたま参加した若手後継者を育てる”※フロンティアすみだ塾” でたくさんの出会いと発見があったことが、今のご自身に大きな影響を与えているそうだ。

サトウ化成

「すみだ塾で周りに自分と同じような若い後継者がたくさんいることにも気づきましたし、考え方が全く変わりました。新しく一緒に働いてくれる方にも、セミナーなどの勉強会にも積極的に参加してもらいたいし、一緒に参加しましょう!」

すみだ塾で知り合った仲間たちとは、今も仕事でもプライベートでも付き合いがあり、互いが持つ技術を合わせて新しい商品を開発をされていることもあり、モノを作るだけでなく、色んな人に会うことで色々な経験をして欲しいそうだ。

※フロンティアすみだ塾中小企業の事業を継承するなど、地域産業の次代を担う若手人材の育成を目指す、私塾形式のビジネススクール。
憲司さんはこの第六期生。

 

サトウ化成

また、2012年から開催されている墨田区内の工場を見学できるツアー「スミファ」でも毎年工場開きを行い、たくさんの方に工場を案内している。

「工場見学は、ちゃんと理解しておかないと人に説明はできないですし、普段自分が当たり前のようにやってることが、知らない人には新鮮だったり、思いがけない質問が飛び出したり、とてもいい経験になるので、こういったことにも積極的に参加して欲しいと思います」

サトウ化成

二階は、梱包・出荷場になっている。
一階もそうだが、一般的なイメージの工場とは違い、とても明るくて綺麗なのが印象的。

サトウ化成

サトウ化成では、スミファのようなイベント以外でも、常時誰でも見学することが可能なんだそう。この記事を読んで、ちょっと気になるけどどうしようと思われた方は、ぜひ一度工場へ見学に行ってお話を聞いてみてください。

まずは、堅苦しい面接ではなく、ざっくばらんに話を聞いたり、工場の雰囲気を感じるところから始めてみませんか。

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