誠実 誠造 関東合成工業株式会社
こちらの求人は募集が終了しました。
ご応募ありがとうございました。
時代とともに会社も変わっていかなければいけない。
でも、変わらないこともある。
「誠実 誠造」
「取引は一業種一社のみ。深いお付き合いでのつながりを大切にし、お客様のために真心を込めてつくる。」
これは創業60年以上にもなる、関東合成工業株式会社の社訓だ。
時代が変わり、人が変わっても、今でも大事に受け継がれている。
ここで大事なことを受け継ぎながら、会社をさらに大きくしていきたい意欲的な方を募集しています。
関東合成工業株式会社は、終戦間もない昭和21年に設立。創業60年以上にもなるこの会社は、プラスチックの金型設計・成形・組立を一貫して行っている射出成形メーカーだ。
射出成形というのは、プラスチックなどの加工法のことで、柔らかくなるまで加熱したプラスチックを、射出圧を加えて金型に押込み、型に充填して成形することを言います。
製品は文房具、家庭日用品、仏具・精密部品、食品ケース、医療検査器具など多岐にわたるが、その中でも中核的な製品となっているのは医療検査器具。
細胞培養用シャーレなどのいわゆる「透明もの」で、精密な成形技術により均一な材質の器具を製造している。
「昔は従業員も150人くらいいたんですが、徐々に工場自体が縮小していきました。プラスチックの製造メーカーとしてやってきましたが、昭和から平成にかわるときに、ある程度商社的な形にしていく必要がありました。
その頃から、協力工場のグループ体制を整え、製造の仕事は協力工場にお願いするようになりました。我々はこの協力工場のことを、協力して栄えることができるという意味を込めて”協栄工場”と呼ぶようにしています。」
「プラスチックの製造メーカーとしての、機械はここにある2台だけになってしまいましたが、メーカーとしてのプライドを残しておきたいということもあって、2014年に機械の入れ替えを行いました。やはりうちのメインはあくまでプラスチック製造なので、そちらをしっかりやりたいんですよね。それに、新しい機械を入れると職人さんはうれしいですよね。職人さんにも活性化して欲しいということもあったんです。」
三代目社長の犬飼さんは、墨田区生まれ墨田区育ちの42歳。
今でも社長自ら、営業に出られる営業マンでもある。
犬飼社長に今回の募集の背景についてお話を伺った。
「今回募集する部署は、今では会社の大きな柱になりつつある部署で、今後も人をどんどん増やしていかなきゃいけません。お客さんから数も要求されていて、今は人海戦術を取る必要があります。今後は、自動化を考えていますが、お客さんの要望はどんどんと増える一方なので、それに答えられないと断られてしまいます。要望に合わせて品質もどんどん向上していますが、もう一歩前に進むために今回募集をしようということになりました。今後の増産体制にむけて品質及び部門の強化っですね。」
犬飼さんは、大学卒業後は別の会社で働き、その後1999年に27歳で関東合成工業に入社。
8年間営業を担当し、専務取締役に就任。ところがその直後の2008年の10月、前社長だった父、進平さんが急逝したため、突如として社長を継ぐことになった。
「私は、若くして社長になったので本当に当初は大変でした。しかし周りの方に助けて頂きそして社員一同が皆、協力してあげようとまとまってくれたんです。これがもし社長が存命でそのまま会長になられて、自分がその後を継いで社長になってたら、きっとこんなには団結してうまくいってなかったと思います。」
「ここの壁は穴が空いてたんです。業者に頼んで直そうとしてたら、みんなが俺が直してやるよ!って休日返上で直してくれたり、ほんとみなさんの協力がなかったらここまでこれなかったと思います。」
今回募集する部署は、医療用キットの製造を行う新しい部署だ。
全従業員44人に対し、この部署で働く人数は25人、全員女性だという。
人数だけ見ても会社としても期待値が高いことが分かる。
「今回の部署は柱にしちゃいけないけど、柱になっていって欲しい。この部署の仕事は、すごく困ってる方が多くて人の助けになる仕事なので、作業される本人たちもやりがいをもってやってもらえてるようです。」
入社4年目社員の遠藤さんのお話を伺った。
遠藤さんは、元々はパートさんだったが、社員となり今ではこの部署をまとめるリーダーだ。
「この部署ができる3年ほど前は、別の部署にいました。前のところでは、指示されたことをこなすだけでしたが、この部署ではほとんどの人が私よりも年上のお母さんたち。仕事に関しては私のほうが先にはじめていますが、人生経験はみなさんの方がずっとずっと上の方ばかりです。今は前の部署とは違い、全体を見て頭を使うことが増えました。」
ここは、元々は何もないところからのスタートだったそうだ。
実験室でも何でもなかったところを、壁を外して部屋を拡張したり、環境を整備したんだそう。
この仕事の難しさは?
「ここは、検査の基準が違います。肉眼では見えないような細かい検査があるので、その点は他の部署よりも厳しいと思います。自分たちで問題がないと思っても、最終的にはお客さんがいいと言わないとだめなんです。」
どんな方を求めていますか?
「顕微鏡を使って検査なんて言うと、資格や経験が必要に思われるかもしれませんが、特に必要ありません。今働いてる方は、みんな素人から入りました。一番最初に作ったものを我々が今見るとなかなかひどい出来だったと思います。こんなものを作りたいんだよってところから入ってトライアンドエラーを繰り返して、徐々に形になってきたので最初からできる必要はありません。」
社内の雰囲気はどうですか?
「先代が急死した頃は、30代は2人だけであとは60代ばかりでした。ここ5年くらいですかね、40代の方が少しづつ入ってきてくれています。
一番古くから働いてくださっているのは、パートの女性です。この方は私と同じ年に入社して、今で15年くらい。なんでずっと働いてくれるのかって聞いたことがあるんです。そしたら、居心地がよくてアットホームだと。長くやってくれる人はみんなそういってくださるんです。飲み会がしょっちゅうあるとかではないですが、仲はすごくいいと思いますし、そんな風に言ってもらえるのは自分的にもすごくうれしいです。」
会社の魅力は?
「繰り返しになりますが、アットホームなところなのかなと思います。作ってるわけじゃなく、自然とみんなが笑顔になってくれてる。我々としても入ってもらったらずっと続けてもらいたいですし。会社は徐々に規模が大きくなってるけど、今でも家族経営ですね。」
ちょっと変わった社内の恒例行事を話してくれた。
「忘年会は、毎年近所にある地元で人気のステーキ屋さんで行っています。もともと人気があって予約が取れないので開店前の16時位から並んで席を取らないといけなかったり、並びで席が取れないこともあって、一昨年くらいからお店の方に交渉して1~2時間限定で貸し切ったりしてまでここでやるようにしています。
なぜそこまでこのお店にこだわるかというと、すごく楽しみにしてくださっている方もいらっしゃいますし、以前長年勤めて退職された方が、辞める時にこの忘年会だけは続けていって欲しいと、とおっしゃっていたので、経営が苦しくてもこれは続けていこうと決めています。そして、そうおっしゃった方の息子さんが会社に入ってくれて、今も営業で頑張ってくれてるんです。」
最後に、今後の会社の目標を聞いてみた。
「元はやっぱり何代も続いているメーカーなので、工場をでっかくしていきたいというのはあります。でも、それが今の時代にマッチしているかどうかは別問題。横のネットワークを繋げることで、何でもできるようになっていければと思っています。」
「みんなに助けてもらってここまで来れた」と、何度も繰り返し話し、
社員のことをまるで自分のことのように、楽しそうに話す犬飼さんの姿が印象的だった。
会社が大きくなった今でも、一人一人と話しをする時間を大事にしているという。
人が増えても新しい部署でも、それは変わることはない。
変わることもあれば、変わらないこともある。
変わらないことを大切にしつつ、変化を恐れるよりもそれを楽しめる。
そんな柔軟な方にこそ挑戦してみて欲しい。