デザインを楽しく続けられる会社 インクデザイン株式会社
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ご応募ありがとうございました。
デザインと聞いて、何をイメージするでしょうか?
パッケージデザインや広告デザインなど、多くの人の目に触れるものを想像する人も多いでしょう。
しかし、デザイン力とは技術や才能だけではありません。
インクデザインのオフィスがある場所は、墨田区亀沢。
錦糸町駅から徒歩10分程の印刷会社が運営する「co-lab墨田亀沢:re-printing」というシェアオフィスに入居しています。
クリエイター専用のシェアオフィスでは、入居者たちの交流が活発で、インクデザインもさまざまなクリエイターたちとタッグを組みながら仕事をしています。
今回、『インクデザイン株式会社』ではデザイナー、ディレクター、コーダー、フロントエンジニアを担える人材を募集することになりました。
求めているのは、デザインのオールラウンダー。
企業向けのデザイン作成、提案などのディレクション業務、上場企業のIR資料のデザイン、サイトコーディングなどの実務的デザインの作業のほか、新規サービスの構築、クライアントへのヒアリングから提案まで、クライアントワークもお願いすることになります。
インクデザインの代表社員である鈴木潤さんにリモートでお話しを伺いました。帽子がトレードマークです。
「デザイナーとして未経験の人も採用します。何よりもデザインが好きな人に来ていただきたいです」
茨城県日立市出身の鈴木さんは、東京に憧れを抱き上京。
大学で当時のマッキントッシュのパソコンを知り、技術やパソコンを活用したデザインの可能性を感じたことが、デザイナーの道を歩むきっかけになりました。
特に、デザインの勉強はせず、大学卒業後に印刷会社に就職。社内にはあまりデザイン業務がなかったことから、自ら新たな部署を立ち上げデザインの仕事を請け負いながら、デザイナーとして経験を積んでいき、2013年に独立しインクデザイン合同会社を創業しました。
インクデザインは、IRに特化したデザイン会社です。おもに、会社の在り方や前進を後押しするデザインを展開しています。
「企業は、人材や資金、モノ、世の中のリソースを利用して社会課題を解決し、世の中を前に進めるための存在だと定義しています。僕たちは自分自身でそれを起こすよりも、そうした会社を応援することで、世の中を前進させたり良い方向につなげることを目指す、会社をデザインする会社です」
「そもそも僕は誰かと比べられるのが苦手なんですが、広告やパッケージ、雑誌制作というデザインのメジャーシーンで勝ち残るのはかなり困難です。つまり、同じことをやっていたら埋もれてしまう。それならば、誰もやっていないことやできないことに取り組み、国内でもライバルがいないくらいのことをしたいと思っています」
インクデザインでは、入社後にスクール形式の外部研修でコーディングの基礎知識を学びながら、仕事も行なっていきます。コーディング作業などのコツコツと行う仕事も必要になってきます。
「他のことはできなくても、デザインが好きでたまらないという人にこそ、インクデザインに来てほしい。未経験でもいいのですが、デザインが好きであるなら、何も行動していないわけがないんです。何かしら行動をしているはず」
応募者には、ポートフォリオや作品集を見せてもらい、判断をしたいと話します。
「ポートフォリオから、その人のデザインへの想いや考え方、人柄などが滲み出てくる部分があると思っています。その人らしさが見えるものを見たいと思います」
今回の取材では、鈴木さんにリモートでお話しを伺わせていただいたように、インクデザインはリモートによる業務なども積極的に取り入れてはいますが、オンラインだけで採用を決定することはありません。
「実際にお会いして話をしながら、一人ひとりの考え方などを見ていくコミュニケーションをしたいと思っています」
インクデザインのスタッフは、学校案内などの冊子のディレクションを経験した制作会社で働いていた人や組版デザインなど印刷物のデザインを手がけてきた人、さらにはシステム関連での勤務経験を持つ人たちも働いています。
「みんなデザインが好きだろうなっていうのが伝わってくる人たちが多くて、雑な言い方になっちゃうんですけど、みんないい人。真面目にデザインを楽しむ人が集まってきているなと思っています」
鈴木さんと前職の同僚だった縁でインクデザインに入社した倉田耕平さんにも、社内の雰囲気やインクデザインの魅力を伺ってみました。
「コツコツと取り組んでいる人が多いですね。何かに特化した能力を持つデザイナーというより、足りないところを補い合える人が多く集まっています。気づけば、一人ひとりのベースアップにもなっているというのも実感できるので、こうしたチームや組織の在り方もいいなと思っています」
数年前まで、受注の大部分が取引先のリピート発注だったそうですが、昨年から自社ホームページからの問い合わせが主軸に変わってきたのだそう。
「自社ホームページにコンテンツ記事を投稿し、現在までに400ページ近くの記事をアップしてきました。僕らのサイトはかっこよさやクールさを除いて、親しみやすさと専門性が伝わるように、発信をしています」
自社コンテンツ記事には、自社の実績だけではなく「なぜ、自分たちがデザインをするのか?」「デザインの力は、誰にどんな影響を与えるのか?」といった鈴木さんの根底にある想いや社員たちの日々の想いが綴られています。
一つひとつの発信が、多くの事業者の目に留まるようになり、上場企業をはじめ各方面から問い合わせがきていると言います。
デザインを通してお客さまの課題解決をする会社だからこそ、求められている情報が手に取るように分かる。必要な情報を的確に提供することで、大きな仕事を請け負うことにつながっているのです。
最近では、パワーポイント制作の仕事の受注も増えているそうです。
「3年程前から、パワーポイントでの資料制作依頼が増えたのを実感したタイミングがあって、世の中にもっと需要があると考え、自社の発信やサービスサイトを作ってみたところ、とても反響が大きかったんです」
企業のIR担当者は多忙な中で、自社サイトや株主総会で示す資料作成を行っています。公式に発表するものだからこそ、丁寧に制作する必要がありますが時間をかけることも難しい状況。そこにインクデザインは着目しました。
「それまでは、用意されたものをデザインする仕事が比較的多かったんですが、資料デザインの仕事は、社長や経営企画の担当者が、会社の現在や未来を示すものをゼロから作ることができるので、デザインの源流に近づくと感じました」
その結果として、近年インクデザインは、上場企業向けのIRツールをデザインする仕事が増加しています。
インクデザインの仲間として求めるのは「多能工」になれる人だと、鈴木さんは言います。課題や困難に対峙したとき、多数の選択肢があれば一つひとつを乗り越えられると考えているからです。
では、デザインが好きであれば、未経験でもインクデザインでも働けるのでしょうか?
「デザインの本質は、イラストレーションが使えるとかWebのコードが書けるような特化したスキルではないと思っています。時代によってアウトプットの手段も変わってくると思いますし、出来ることから物事を考えないほうがよいと考えています」
「Webに特化した『ホームページ制作会社』だと競合が多数になりますが、Webと紙媒体の両方を提案できると競合は減ります。さらに、パワーポイントのデザインも手がけると競合はぐんと減るし、IRの専門性もあればより有利です。つまり僕たちは弱者の戦い方をしているのです」
1教科で100点を獲るのではなく、5教科すべてで60点くらいを獲れるような人たちを求めていると、テストに例えて言います。
「これは本気で思うことですが、もしも当社を卒業するとしても、その後もしっかりと生きてゆけるスキルを身につけて欲しいと思っています。要は、会社に依存するようなことをして欲しくないんです。一つのことだけ、いち部分だけをやっていると成し遂げられないので、世の中のためにデザイナーとして、一人ひとりの役に立つ、ということを本気で考えてもらいたいと思います」
現在インクデザインでは、14名の社員が働いていて、いつでも出社を可能としながら、リモートワークを中心に仕事をしています。
リモートワーク勤務になったのは、2020年2月半ば。新型コロナウイルスが日本で本格的に感染拡大が起こる前の出来事でした。
「国内で何人目かの発症者が総武線沿線の人だというニュースを耳にした時、当社は錦糸町にあるので社員にも総武線で通勤する人もいました。その頃はまだコロナウイルスがどんなものかも知識もなく、得体の知れない怖いモノだったので、危険に晒すわけにはいかないと思ったんです」
従業員の安全を確保するために、報道から数日後にテレワークに移行させました。
インクデザインはクリエイターがクリエイターとして力を発揮できるよう、働き方や職場環境の整備も大切にしています。
フレキシブルな働き方を推進し、リモートワークによって作業効率や、さまざまな地にいながら働くことを可能にしました。しかしながら、作業やタスクの受け渡しがチャット上のみで行われることに課題も感じてきました。
「会社の価値観や考え方を共有する上で、会話や雑談は必要だなと思っています。僕自身、経営者という立場でコミュニケーションの必要性を感じていますが、一方で従業員にとっては違うかもしれません。煩わしさがなくなったと、むしろメリットを感じているかもしれません」
多様な働き方をするからこそ、スタッフ間のコミュニケーションの難しさを感じながら試行錯誤していると、赤裸々に話す鈴木さん。
デザイナーの中には、黙々と自分の作業にあたることが好きな人もいるかもしれません。
鈴木さん自身も極力集中できる環境の中で仕事をしたいと考えることもあるのだそう。よいアウトプットをしたいからこそ、デザイナーをはじめクリエイターの気持ちを十分に理解しています。
「デザイナーは、お客さまの課題解決を手伝うので、受け身な人も多いかもしれません。だからそれでよくて、自己主張をしテキパキと動き、ハキハキと話させなくてもいいと思っています。相手が何を考えているかをくみ取れるほうが大切です」
鈴木さんの考えるプロフェッショナルとは、どんな人を指すのでしょうか?
「お客さまの目的を的確に捉えられること、自分の役割を理解して行動を選択できる人かな」
さまざまなプロジェクトでお客さまと対峙した時に、自分のスキルや考え方に確固たるものがあれば、何をやればいいか役割が明確になると言います。
「デザイナーという役割があると、やりがいや生きがい、アイデンティティにつながる。自分はこれでいいんだってことを味わっていただきたいです」
「的確に捉えるためには経験が必要で、僕はとても遠回りをしてきました。だから、出来るだけ若い世代の人たちには遠回りをさせたくありません。効率的によい経験を積んでもらえるようにしたいと思っています」
社員の倉田さんもインクデザインのデザイナーとして、今後どのように働いていきたいか話をしてくれました。
「インクデザインの人なら、伝えたいことを理解し、一生懸命に表現してくれる会社だと、信頼し続けてもらいたいです」
インクデザインはお客さまの考えや目的を汲み取り、“いい感じ”にして提案するのを得意としています。そのために、お客さまには最初に出来ること、出来ないことをはっきりと伝え、役割を認識してもらうことに、まず努めます。インクデザインの価値を最大限にアウトプットできるようにするためです。
「他のデザイン会社とは異なるスタンスだと思います。パワーポイント制作やIR資料のデザインって、何それ?と思う方もいるかもしれません。最初から違和感を抱いて仕事が始まると、その思いのまま仕事が続くのはお互いにとって不幸です。まずは、インクデザインのホームページにあるコンテンツ記事の中に、当社の想いやデザインの考え方などを記しているので、ぜひ読んでいただきたいです」
働き方においてもインクデザインは、テレワークなどの自由さ、裁量もあり、副業も可能です。残業も少なく、ボーナス支給などの待遇もある。デザイン会社の中でも、決して負けない整備をしていると鈴木さんは言います。
「メリットとデメリットはあります。作業的な仕事も多いですし、つまらない仕事もあるかもしれません。だからこそ、いろんなことを知ってもらった上で、興味を持ってもらえたらすごい嬉しいなって思います」
自分たちがデザインという好きなことをやっていて、スキルや能力があるとするならば、それは社会のために使うべきだと、デザインの仕事に携わってきてそう感じるそうです。
「デザインを楽しく続けられること。これは、僕自身の目標でもあります。デザインが好きなスタッフが、みんなデザインが楽しいと思って、仕事に取り組んでもらえるようにしていきたい。そして、自分たちの仕事が世の中のためになり、いい方向に向かったり先に進んだりすることにスキルや能力を使っていけるようにしたいですね」
「そのために、理不尽なことを減らし、みんながなるべくやりたいことをやってもらえる環境をつくり、自分のデザインが何か人のためになり、お金をもらえるという仕組みを作るのが目標です。まだまだ道半ばですが」
デザインは、さまざまな問題や課題を解決してくれるものです。しかしながら、デザインをする側が悩んでいたり、楽しめていなければ決していいものを生み出すことはできません。
恵まれた環境や価値観の合うチームは不可欠なもの。鈴木さんは、常にデザインする人たちと同じ目線に立ちながら、会社を良い方向へと進めようとしています。
まずは難しく考えすぎず、デザインに対する熱い想いを、鈴木さんにぶつけてみて欲しいなと思います。