rételaのもんぺが堂々完成!
4月20日より開催する『墨田と筑後の仕事展』では、二つの墨田区オリジナル商品を初披露・販売をさせていただきます。
一つは、先日ご紹介させていただいた、墨田区でしか作ることができない東炊き染の生地を使った『すみだのもんぺ』。そして、もう一つがエシカルブランド『rétela(リテラ)』とのコラボもんぺです。
rételaは、インドの代表的な手仕事のブロックプリントをベースにしたライフスタイル雑貨を作るブランドです。温かくて、身につけると、心地いい。そんな手仕事から生まれるものを大切につくり、大事に届けています。
今回のコラボの理由は、rételaのデザイナーが墨田区とゆかりがあったという点。そして、うなぎの寝床のもんぺに使われている久留米絣のような絣(かすり)は、織る前に糸を縛り先に染めることことで柄を作る複雑な技法で、これはインドが発祥と言われています。墨田とインドというキーワードが今回のオリジナルもんぺ製作のきっかけでした。
インド ブロックプリント×福岡 もんぺ
rételaのオリジナルもんぺは、大きく分けて二種類です。通常のブロックプリントの生地を仕入れて作ったもんぺ。こちらは二種類の柄があります。
一つは、自転車柄がプリントされた鮮やかなネイビーグリーンの自転車もんぺ。一つ一つ手作業でプリントされた模様は、ブロックプリントをする際の押す力の加減や向きによって、全てが違う表情をしています。
そしてもう一つは、フラミンゴが大胆にプリントされたエメラルドグリーンが特徴のもんぺです。どちらもインド綿を使用し、少し厚手のしっかりした生地になります。どちらもrételaらしいインパクトのある模様ですが、どこか優しい風合いが感じられます。
縫製は福岡
うなぎの寝床と同じです
縫製は、福岡のうなぎの寝床と同じ縫製工場で作っていただいてます。
裾が絞れるなどの仕様はほとんど同じになっているので、現代風もんぺ細身のシルエットの良さや、もんぺの機能性などは感じていただけると思います。
「う」のタグももちろん入っています。インドのブロックプリントとうなぎマークのコラボが新鮮!
二度の再利用から生み出された
Bagruもんぺ
そして、もう一つは、鮮やかなオレンジとダイナミックな染めが特徴的なもんぺ。
これは、rételaがこれまで手がけてきた『Un fabric』シリーズと同様に、インドのブロックプリントを行う際に、作業台に下地として敷かれている布を再利用した生地の一つで、2018年からバグルー村と呼ばれるジャイプール郊外にあるファクトリー協力の元、始まった新シリーズ『Bagru(バグルー)』という生地を使ったもんぺです。
染めない部分にプリントする
逆転の発想
ブロックプリントにはさまざまな方法があります。その中の一つ泥防染という方法は、色が染まらないようにする防染剤を作り、ダブーと呼ばれる黒土が元になった材料をウッドブロックでプリントしていき、その後染色することでプリントをしていない部分だけを染めるプリント方法です。通常のブロックプリントは、模様を付けたいところにウッドブロックでプリントをしていくのに対して、色をつけない部分にプリントするのは全く逆の方法ということになります。
泥防染プリントをする際の下敷きの布は、通常の製品として失敗した布を再利用しています。Bagruシリーズの生地は、この下敷きの布が交換・廃棄されるものを回収したものなので、本来は二度捨てられる機会があったものを再利用しています。印象的なオレンジ色は、泥防染で付いた泥を落とす際、100%天然由来のターメリック、オレンジなどで漬けて落とします。その時に同時に染色され、さらにインド藍が不規則に飛び散った力強いブルーが入った特徴的な模様です。
Bagruもんぺは、全てインドで製造
うなぎの寝床の型紙を持つ現地の方
Bagruもんぺは、生地の調達から縫製に至るまでインドの現地の方にお願いしています。うなぎの寝床の型紙をインドへ送り、それを元にもんぺを作っていただいてます。もんぺの型紙が海を渡り、そしてもんぺという言葉自体も知られていないインドの方が、初めて作ったもんぺです。
この生地は、シャツやシーツ等に使われる、ソフトで目の細かいしっかりした触感が特徴的なキャンブリックを使用しているため、透け防止のためウエストからヒップあたりにかけ、生地を二重にしました。これにより、透けないだけでなく丈夫な造りになりました。サラサラしており、肌触りが気持ち良く洗濯してもすぐ乾くので、夏場や旅行におすすめです。(「う」のタグはこちらは付いていないので、ご注意ください)
こちらのもんぺは、4月20日より開催する『墨田と筑後の仕事展』で購入が可能です。その他の東炊きもんぺ、久留米のもんぺも一緒にご覧いただけますので、ぜひ会場までお越しいただけたらと思います。