好きなことを詰め込んで 東京ヒュッテ
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ご応募ありがとうございました。
働きながらでもこれまでの経験を活かして、新しいことをはじめる人が、すこしづつ増えはじめています。
「墨田区いいとこですよね。ここでやってよかったと思います。みんなが温かくて、はじめた時に近所の方も役所の方も全面的に協力してくださいました」
多様化する世の中で、働く場所や働き方には決まりも正解もないのかもしれません。
そして、新しい働き方が墨田区なら始めやすいのかなと、お話を聞いて思いました。
今回紹介する仕事は、東京スカイツリーから徒歩2分の場所にあるゲストハウス『東京ヒュッテ』。ここで一緒に働く仲間を募集します。
旅、英語、出会い、コーヒー、犬。
これらのキーワードにビビッとくる方は、ぜひ読んでみてください。
1階は、カフェとコワーキングスペース、2階はゲストハウスの東京ヒュッテは、2014年8月にオープン。もとは、金物屋さんだった建物の内装をリノベーションし、下町の雰囲気を残しつつ周囲の雰囲気にもよく馴染んでいます。
近年、イースト東京では、東京オリンピックや東京スカイツリーによって、ホテルやゲストハウスが次々と作られていますが、東京ヒュッテは他のゲストハウスに比べ、観光客だけがターゲットではなく、近隣の方も楽しめる場所をめざされています。
いまでは、国内外からのゲストはもちろんのこと、近所の方も集まる場所にもなっています。
この場所を運営する藤綱さんと塩田さんに、1階のコワーキングスペースでお話をうかがいます。
旅先のメルボルンで出会ったお二人は、塩田さんの弟さんを含めた3人でデザイン事務所でもある株式会社東京ヒュッテを立ち上げ、コワーキングスペースを兼ねたカフェとゲストハウスをはじめられました。
今でも、企業向けの広告や編集のデザインを継続しながら、この場所を運営をされています。
「とにかくみんな何かをやりたくて。一旦こういう空間を作ってしまえば、そこを中心に何でもできる。じゃあ作ろう、となりました」
今では、3人の他に社員が1名、アルバイト3名ほどが働いており、外国人スタッフもいるそうです。
今回、募集する方の仕事は、カフェ業務、宿の業務、接客業務。
宿泊業務では、ゲストのチェックイン・チェックアウトなど、カフェでは、コーヒーや軽食の提供、そしてクリーニングといった業務になります。
そもそも、墨田区にゆかりのない3人が、この場所、この建物を選んだ理由はなんだったんだろう。
「宿泊業をするには、消防などの法律が絡みます。両面が道路に面していて、お部屋が作れるような物件って少ないんですよ。しかもリノベーションするために、大家さんから許可をもらえるという条件。いろいろ探して見つかったのがここでした」
「私たちは横浜が地元なので、墨田区には全くゆかりがありませんでした。でも、成田や羽田のアクセスはありますし、半蔵門線で渋谷の方にも行ける。駅からも近く、いいとこだったなと思います。それに、なによりのんびりしてて、近所の方もすごくあったかくていいなと思います」
ゲストハウスなどの事業を始めようと思ったきっかけとは?
「もともと海外が長く、いろんな場所に行っていました。日本や海外でいろいろしてきた中で、その経験を活かした何かをやりたいと思いました。でも、たとえばカフェは東京にいっぱいあるので、生半可にやったら1年で潰れますよね。じゃあ、事業としてどうやったらいいか先のことを考えたときに、宿はこれからニーズとしてあるのかなと思いました」
「でも、最初は単純に私たちがやりたいことを詰めこんで、いろんな可能性のあるハコをつくる、といった感じではじめました。本当にただ旅が好きで、コーヒーが好き、そんな単純な理由です」
まさに自分たちの好きが詰まった場所。
内装のデザインを自分たちで手がけられています。
「内装などはお金の都合があったので、大きな枠組みは工務店さんにお願いして、なるべく自分たちでやりました」
「物件探しには1年かかりましたが、決まってからは早かったです。ただ、同時に役所を回ってここでできるのかを確認したり、法律の勉強もしたりですごく大変ではありました」
内装には、世界中を旅をしてきた経験を活かして、随所に様々な工夫を凝らしてあるそうです。
「これがあったらいいなを全部詰め込みました。ベットの中に、コンセントを刺すところがあって、電気があって、中にちょっとハンガーがあったり、カーテンつけて女の人が着替えても大丈夫なようにとか、洗面台をちょっとだけ高くしたり」
どんな方と一緒に働きたいですか?
「社会人経験がある人が好ましいです。さらに、接客業の経験もあるとありがたいですが、接客に興味があれば、なくても全然いいです。カフェのコーヒーは淹れ方からこだわっているので、コーヒーの好きな方がいいですね」
「もう一つの条件としては、海外のお客さまも多いので、ある程度の話が通じる英語力が必要です。ただ、日本人のお客さまも多いので、外国語しかしゃべれない方は厳しいかもしれません」
ここでは入社後、1ヶ月間のトレーニングがあります。ある程度はマニュアルに沿ってもらう形になりますが、マニュアル化できないことも多いので、臨機応変な対応が求められます。
「やってみないと分からないし、仕事は忙しくはないですが、多岐に渡る部分もあるので合ってるかどうか、とりあえずトレーニングをしてもらって、お互いに判断するようにしています」
「未経験の方でも歓迎します。経験がなくても要領がよくて機転が利く方はすぐできるようになります。そういう人は吸収するのが早いだろうし、より頑張ると思うので、逆にありがたいかもしれないですね」
トレーニングには、雇用する側も気力と労力と時間が非常にかかります。
仕事をせっかく覚えてもらったにも関わらず、すぐに辞められてしまっては困ります。トレーニング期間中には、しっかりとお互いに続けられるかを見極めていきたいそうです。
ここで働く魅力ってなんでしょうか?
「お金のことだけを考えたら、やっぱり大手やチェーン店に行ったほうが時給もいいし、仕事もちゃんとマニュアル化されてると思います。そうではなくて、ここだけしかできない経験が作りたいという人にはいいかもしれないですね。英語を使って会話をしたり、新しい人との出会いがあったり、一緒に外にご飯食べにいったり、飲みにいったり。楽しさとかやりがいは、人それぞれですけど、楽しい仕事だと思いますよ」
「それにここにこられるお客さまは、年代もいろいろです。いろんな職種の方がこられます。だから飽きないですよね。毎日刺激が多いし、お客さま同士のやり取りを見てるのもすごい楽しいです」
宿泊には、海外の方はもちろん、国内出張の日本人も多い。カフェやコワーキングスペースには、近所の常連さんが仕事や勉強でくることも多いそうで、そういった近隣の方の利用もとても大切にされています。
ただ、そこには、こんな大変さがあるといいます。
「いろんな方がこられますから、いろんなことがあります。道に迷ってしまったとか、飛行機が遅れて夜中になる人がいたり。長くバックパックで旅行してる人は、ノープランでこられる方もいたりして、一緒にプランを立てあげたりもします。さらに、地元の方もいらっしゃるので、状況に応じて柔軟に対応してもらうのは大変かもしれません」
東京ヒュッテには、もう一人の従業員でもある、愛らしい存在がいます。看板犬の「こ豆」は、海外からわざわざ会いにくる方がいるほど人気なんだそう。
「この子をめがけてくるお客さまも本当に多いんですよ。電話でいるかどうかの連絡があるくらいですし、海外からいらっしゃるリピーターの方もいます」
「私は、ペットとか飼ったことがないんですけど、すごくわんちゃんもねこちゃんも好きで、そこにすごく惹かれたというのもあります」
と、話すのは、ここで働く従業員の砂川さん。
砂川さんは、以前はカナダのバンクーバーでワーキングホリデーをしていて、日本に戻ってすぐの昨年11月からここで働き始めたそうです。
「やりたかったお仕事に携われていて、どんどん意見もさせていただいてるのですごく充実しています。もともと飲食の仕事は長くて、作り手と接客でトータル7年ぐらいやっています。それもすべて活かせてるので、働いててすごい楽しいです」
ここで働きはじめたきっかけは?
「地元は青森なのですが、カナダに行く前から東京に住んでお仕事をしていて、戻ってきたら海外の方ともふれ合えるゲストハウスで働きたいと思っていました。それで、この場所を直接みにきて、その場でお話をきいてもらいました」
入ってみて、大変だったことはありますか?
「語学力がまだまだなので、たまに海外の方からの質問が聞きとれないこともあります。でも、ここに入ると耳が慣れるので、英語力はすごい伸びました。だから、お仕事しながら勉強もできる環境だと思います」
「それと、ほんとに臨機応変に対応しなきゃいけません。仕事が多岐に渡るので、どういう時になにが一番大事なのか、なにを優先すべきかを判断できるようにならないといけないとは、いつも思っています」
ここで働こうと思った決め手は、なんでしょうか?
「私が求めていたことの一つに、大きい場所じゃないところが良いと思っていました。6階、7階とかあるゲストハウスさんも多いんですけど、もうちょっと密接にお客さまと関われるようなところがいいなと思っていました」
「あとは、もともとコーヒー屋さんで働いていたので、ちょっとしたお食事を出せたりドリンクを作ったりできるところがいいなと思っていて、そこがすごく決め手でした」
砂川さんは、半年間のアルバイトを経て、今年の4月から社員になりました。
ここに入って3日で常連さんからも太鼓判を押されるほどの働きっぷりで、社員になるまでがとても早かったそうです。今では、毎日会いにきてくれるお客さんもいるほどなんだとか。
それについて、藤綱さんがこんな風に話してくれました。
「彼女が入るまでは、私たち3人とお掃除のパートさんぐらいしかいなかったので、食事が出せてなかったんです。でも、彼女は機転も利くし既に経験があったので、例えば一緒にトーストのメニューも開発してくれるなど、広がりができたりもしました」
「そんな風に、働いてくれる人によってできることも変わってくるので、スタッフは自主性があって仕事を楽しめる人だといいですね。うちみたいなちっちゃいところは、うちでしかできないことがあると思うので、それをおもてなしの心でできればと思います」
貸し切りもできる1階では、音楽のコンサートや講演会、食のイベントなど地元の方に使ってもらうことも多いそうで、今後もデザインとカフェとゲストハウスをベースに、そこにプラスして、新しいことを段階を踏んで徐々に仕掛けていきたいそうです。
そのためにも、一緒に幅を広げてくれる新しい仲間を求めています。
「今後、任せられるような人が入ってくれれば、もっと私たちもそとに出れるようになるし、もっといろんなイベントもやっていきたいと思っています」
取材で訪れた日も、旅行で日本にきた外国人、デスクで仕事をしている人、お茶をしにきた人、ペットの散歩で立ち寄った方など、さまざまな人がかわるがわるにやってきては、思い思いの時間を過ごしていました。
新しい出会いを求める方や、下町ならではの縁や繋がりを大切にしたいという方にはぴったりの環境だと思います。
こんな場所でいろんな方と関わりながら働いてみたいという方は、ぜひ応募してみてください。