あってよかった 株式会社 墨田電材社
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ご応募ありがとうございました。
世の中には、たくさんの商品が日々つぎつぎと生み出されています。
生活を便利にするものもあれば、コストダウンできるものもあるかもしれません。
そんな商品知識を引き出しの中にたくさん持っていて、何を使ったらお客さんの問題を解決できるのか、どうしたら今より良くなるのかを相手の立場になって一緒に考え提案する。
インターネットを使えばどこにいても、なんでも手軽に手に入る時代だからこそ、価格やスピードではない人と人とのサービスを求めている人もいます。
株式会社 墨田電材社は、電設資材や制御機器を販売する会社として、1946年創業。
明治通りと曳舟通りがちょうど交差する、墨田区京島に会社はあります。
今回は、そんなみなさんの生活を便利にしたり、時には解決のお手伝いをする、営業スタッフを募集します。
墨田電材社は、簡単に言うとメーカーが作った電気に関する資材を、工事業者などに販売をしています。
照明器具、エアコンのスイッチ、電線やジョイントボックスといった、さまざまな電気資材を3000点以上扱い、その莫大な商品の中から、お客さんの悩みや問題点を聞き出し最適なものを提案します。
例えば、荷物の出し入れをする倉庫やマンションのゴミ捨て場といった照明の切り忘れが多い場所なら、人感センサーを付けて省エネを提案する。パソコンやサーバー周りの熱が篭りやすい場所には、換気扇を提案する。
こういったことも、この会社の仕事の一つです。
「スイッチ一つにしてもいろんなのがあって、照明もこういった商品がありますよってご提案をする。いわゆるコーディネーターのような役割になります」
と話すのは、3代目社長の鈴木良昇さん。
鈴木さんは、33歳の時に先代であるお父さんを亡くされ、そこから10年間はお母さんが登記上は代表を勤められたのち、1989年に社長へ就任されました。
先代が亡くなった後は、取引を止めると迫られることもあったりと苦労も多く経験されてこられました。しかし、その一方で応援してくれる取引先もあり、この時に小さくてもいいから取引先や地域のためになる会社にしていきたいと強く思われました。
「親父が亡くなった後、頑張れよって言ってくださる方がたくさんいて嬉しかったですね。小さくてもいいから、この地域にとって墨田電材社があってよかったな、あそこに行けば電気のことが解決できるなって思われるような、存在感のある会社を目指そうと思いました」
現在は、71歳になるそうですが、とてもキビキビとした動きと頭の回転の早さは、全く年齢を感じさせません。
社長就任後、鈴木さんが会社をここまで成長できたのは、単に営業や商売といったスキルだけが優れていたわけではないそう。お話をしてすぐに感じる人柄の良さと、持ち前のフットワークの軽さで垣根を越えて異業種にも飛び込んでいきました。
産学官連携を結んで墨田区内の企業が一緒になって作ったという、電気自動車北斎号もそんな前向きな姿勢から生まれたそうで、制作する『すみだ新製品開発プロジェクト実行委員会』では、会長を務められています。
「新規開拓するにも簡単にものが売れるわけじゃないので、藁をも掴む想いで区の交流会に参加したんです。そこで異業種の人とはじめて知り合ってどんどん輪が広がり、取引が増えていきました。電気自動車北斎号もそうなんです。墨田区って電気自動車に関連する工場が一件もないんですが、早稲田と産学官連携を結んで区内の企業が集まってやってみようと始めました」
「業界の中でも我々はちょっと変わっていて、いい意味で地域に根ざして密着しています。値段だけではとっくに会社は無くなっているので、付加価値を付けてお客さんにとって痒いところに手が届く、どうしたらお客さんに喜んでもらえるかを常に考えています」
今では、こうした異業種交流会でも役員を務めることが多い鈴木さんですが、意外にも若い頃は飲み会などの付き合いがとても苦手だったそう。
何がきっかけで今のような前向きな考えになったんでしょうか。そして、今の若い方にはどんなことを求めますか?
「若い頃はなにを話していいか分からなかったし、お酒もたいして飲めなくて宴会が嫌で嫌でしょうがありませんでした。それが歳を重ねるうちに気楽に入っていけばいいと分かりました」
「でも、やっぱり会話ができないとお客さんと話はできませんから、普段から電気の本じゃなくてもいいから、よく本を読むように言ってます。なんでもいい、興味があるものからやっていけば、自然とできるようになります」
組合活動では、定期的にバーベキューをしたりボーリングに行ったり、そんな交流の場も比較的多いそうです。普段の仕事の中で取引先へ営業へ行っても、社長や営業担当に会えるわけではないからこそ、こういった場での付き合いも大事にされています。
「親父からは、『常に謙虚であれ』ということを言われていて、吹けば飛ぶような会社なので、生意気なこと言ってたらお客さんに見捨てられるから、謙虚に前向きに。やっぱりおごりはよくありません」
この会社にはノルマはなく、社員の定着率が非常にいい。長年ここで働く方がほとんどです。
ノルマを設けないのは、仕事が第一という考えではなくプライベートもしっかりと充実して欲しい、そんな想いがあるそうです。
「メリハリをつけてもらいたいんです。会社に束縛される必要はないので、とにかく自分の時間を大切にしてもらったらいいです。飲みに行く時もたまにはあったり、年に何回かは出荷などで遅くなることもありますが、原則17時半にシャッターを閉めて、遅くても18時半には全員帰ります」
「だから、なんとなく居心地が良いのか、定着率はすごくいいんです。給料が高いとは言えないし、アットホームで生ぬるいのは良くないけど、会社の基本は社員の幸せ、生活が豊かになること。家庭に不満があるとか体のコンディションが悪かったら、お客さんに接することはできませんからね」
ここで働く社員の幸せを第一に考える。
そんな鈴木さんのことを、営業グループの部長である梶野隆宏さんは、どう思っているんだろう。
「ものすごく人がいいんですよ。あと、ぼくが特に尊敬するのはとにかくフットワークがいいこと。人の付き合いをものすごく大事にされてて、お世話になった方や社員の冠婚葬祭なんかには、大阪だろうが名古屋だろうが、間髪入れず飛んでっちゃう方ですね」
梶野さんは、元々この業界には無縁で、興味もほとんどないところからのスタートだったそうです。
「異業種にいましたが、ちょっとしたご縁で入ってあれよあれよという間に、35年が経っていました。傍から見ると大ベテランですが、電気の業界には、特に興味があったわけではないんです。ただ、もともとものを売るのは好きだったんですね」
この仕事は、この業界のコンシェルジュ、総合案内人のような役割を担うといいます。
展示会や日々の生活のなかで情報収集をしておき、いつでも引き出せる引き出しをたくさん持っておく。お客さんのこんなことをしたいという要望に対して、こんなのはどうですか?こんな方はどうですか?と提案をして、ものや人とお客さんを繋ぐことが役目です。
たくさんの商品から提案をすることもあれば、エアコンの工事や配線に強い業者さんを紹介することもあります。そういったさまざまな知識やネットワークを使いながらお客さんを問題解決へと導いていきます。
今回募集する営業職は、飛び込みのようなものではなく、決まったルートへの配達が基本になります。そこで、配達するだけではなく、お客さんの新たな悩みや要望を聞き出すことも重要な役割です。
エリアとしては、墨田区、葛飾区、江東区、江戸川区といった城東地区をはじめ、松戸や市川、習志野、草加といった近隣エリアのみ。1日に回る件数は多くても10件ほどで、遠方への出張もありません。
「基本的にはルート販売、いわゆる営業配達です。名刺持って飛び込むということはないです。ただ、お客さんっていうのは減っていくものなので、増やしていくのも必要ですが、そこはベテランがやればいいので、まずは今あるお客さんとうまくやって欲しいと思います」
「それに、こんな雰囲気のお客さんだよってことが分かって慣れるまでは同行するので、全く畑違いのところに放り投げられるということは一切ないので安心してもらって大丈夫です」
電設資材と聞くと、特殊な知識や経験が必要なようにも感じますが、経験は必要なく未経験から入社した方も多い。資格も必要ありませんが、向上心のある方は、第二種電気工事士といった資格を取ると活かせるそうです。
「ぼくも、電気のことはどちらかというと得意ではありませんでしたが、やっぱりお客さんに育てられたなと。だから毎日が勉強で、気が付いたらいろんな知識が付いていきました。当然もう一歩ってところはお客さんの方が専門なので、広く浅くの知識でいいと思ってます」
その道のプロが、専門的なことを狭く深く追求するのに対して、広く浅く知識を普段から蓄えておく。そうすることで、プロが困ったり悩んだ時に、相談に乗ったり提案をする。
これには経験や知識も大事ですが、まずは取り組む姿勢が重要だそうです。
「前向きに吸収していこうって気持ちがあれば、学歴は関係ないしどうしても資格がなきゃまずいってわけではないので、そんなに難しいことはないですよ」
「それに、商品知識がなくても、歩いているだけで配管やエレベーター、照明が気になったりして、だんだんと目がそっちに行くようになります。アパレルの方が服に目が行くように、我々は設備を見るようになるので、自ずと知識は付いていくはずです」
どうしても値段やスピードだけで勝負するにはパワーも必要なので、狭い範囲の業種だけを扱うのではなく、幅広くいろんな業種を扱っているのもこの会社の強みです。
「そこまでやるんですか、それも扱うんですか、ってのもあると思いますが、うちは全部ウェルカムでお答えしましょうってのがスタイルです。お客さんからいろんなことを尋ねられて、とまどいがいっぱいあると思うんですね。だから、まずは会社の雰囲気に馴染んでほしいです」
「大手他社と比べて、単価だとかスピードだとかだけで考えたらなかなか勝てません。そこでなにかって考えたら、やっぱり人対人です。今は、インターネットでいろんな会社が出てきますが、足を運べるところは限られてますからね。だから、足を運んで話を聞く。すると、もう一歩踏み込んだところで悩みが聞けて解決に向かえます」
ここで働くスタッフは、10名ほど。
取引先の担当者も若い方が増えたり、インターネットの普及など情報収集のやり方もさまざまな方法ができたことで、営業の仕方は徐々に変わりつつあるといいます。
「社員の年代に応じて、お客さんもその年代の方々が集まってくるので、幅広い年代層が必要だと感じています」
「ぼくと同じやり方ではなく、若い方なりの方法で要望に応じてますが、当然それでうまくやってファンもいっぱい付いています。方法は違えど、誠実に答えて喜ばれているならそれでいいんです。それでも足らないことがあれば、フォローなり応援なりしてあげれたらと思っています」
どんな方と一緒に働きたいですか?
「お客さんの話を一生懸命に聞いて、それに応えることで喜んでもらったり、時には一緒になって喜ぶ。それがいいご縁になれば自分もうれしいし、儲かったとか儲からなかったってことは後にして、よかったってことが一番なんです。そんな風に一緒に喜び合えるチーム作りをしたいです」
「それと、幅が広くて難しい部分もあるので、一緒に勉強して汗かいてもらえるスタッフを一人でも増やしていきたいです。自分もいい歳になってしまったので、できれば早くそういう人を育てていきたいと思ってます」
梶野さんにとって、この仕事のやりがいとは?
「紹介したものや人が良いご縁になればうれしいし、一緒にバンザイってなることがぼくの仕事のやりがいなんですね。それに、お客さんに直でお話しができるので、やりがいあると思うんです。頼まれたことだけをやるわけじゃなく自分の責任でやって、それが達成できれば喜んでいただける。そういうところで楽しみを見出だせる方には、やりがいあると思います」
最後に、鈴木さんに今後の目標を伺ってみました。
「やっぱり利益をあげて、地域に合った存在価値のある会社にしたいです。それにはやっぱり若い方と一緒に汗をかきながら前向きに常にいきたい。笑顔が絶えないような会社が目標ですね。そうありたいですし」
今は、何をするにしても電気は欠かせないもの。
この業界は、社会の生活のベースにもなっていて、なくなるということはまずありません。
ロボットやネットといったものが進めば進むだけ、人とのコミュニケーションはより大事になってくるのかもしれません。
そんな時に『この会社があってよかった』。
そう、たくさんの人に思ってもらえる、そんな会社だと思います。