2017.09.06(水)

みんなでつくる未来 株式会社 浜野製作所

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浜野製作所

来年で創立40年を迎える浜野製作所は、金属加工のプロフェッショナルとして事業を展開しており、墨田区のものづくり企業をリードしています。

しかし、未来の会社として目指す姿は、ただの金属加工会社ではない。浜野製作所は『社会課題解決型企業』になると、浜野慶一社長は熱く語ります。

「これからは、自分たちの会社を板金屋とか、プレス加工屋とか、部品加工屋と言うのはやめよう。金属加工で培った技術を生かして、世の中の役に立ったり、子どもたちを笑顔にできるようなプロダクトを発信する会社になろう」

「社会に存在価値を認められれば、会社は永遠に生き続けられるし、存続する使命が生まれる。そんなたいそうなことを今はこっそり言ってますけど、二年後、三年後、大っぴらに言えるようになれたらと思います」

浜野製作所

墨田区にお住まいの方なら、この目立つ外観や赤い制服を着た方たちをご覧になったことがあるかもしれません。株式会社 浜野製作所は、さまざまな加工技術で少量多品種の製品を生み出している墨田区八広にある会社です。

ただ製品を生み出す町工場としてだけでなく、ものづくりベンチャー支援の場として「ガレージスミダ」を運営するなど、ものづくりを目指す方や企業の支援にも力を入れています。

高度経済成長期、墨田区に1万軒ほどあった町工場の数は、この先5年以内にその4分の1を割り込むと言われています。地価も人件費も高くならざるを得ない東京都内では、一度工場を閉めてしまうと再建して技術の復活を目指すということは考えにくく、これまでの技術の集積が失われていきます。

町工場が持つ技術を、絶やしてはいけない。その思いがものづくりベンチャー支援につながっているのだそうです。

今回は、未来に向けて変化を続ける同社で、製品の検査や梱包を手がける『品質管理部スタッフ』の募集です。

浜野製作所

浜野製作所は、レーザー加工や、金型、精密板金、プレス加工といった多彩な金属加工技術で、医療機器の部品や、半導体関連部品、事務機器関連部品など、さまざまな場面に不可欠な部品を製造しています。

そして、長年の加工経験に基づき、下絵レベルの企画を具現化する体制が整っていることが、同社の特徴です。設計段階から製造を見通した職人のアドバイスが受けられ、プロダクトの試作から量産まで、スムーズに移行できます。

お話を聞かせていただく前に、3つの建屋に分かれている工場をそれぞれ見学させていただくと、仕事中にも関わらず作業の手を止めてこちらに笑顔を向け、大きな声で挨拶してくださる社員のみなさん。

とても気持ちが良く、ついついこちらも大きな声で挨拶を返したくなります。

浜野製作所

工場内は整理整頓が行き届き、効率的に仕事ができる環境が整っていますが、以前からこうだったわけではないそう。3S(整理・整頓・清掃)リーダーを決めて逐一チェックしたり、『機械ピカピカ運動』という、清掃も月1回のペースで行うことで、社員の意識を高めてきた結果だそうです。

工具も、ご覧のようにどこに何があるかがひと目で分かるように整然と並べられていて、作業中でも出しっぱなしになった道具がひとつもないことは、驚きでした。

工場内を一通り見学させていただいた後、代表取締役社長の浜野さんにどんな人と働きたいかを伺いました。

浜野製作所

「人として当たり前のことができる人と働きたいですね。この前の朝礼で、こんなやつとは一緒に働きたくない!という話をしたんですね」

それはどんな人でしょうか?

「まず挨拶しない、自分の事情ばかりを優先する、裏表がある、陰で文句を言う、行動に移さない、嘘をつく、笑顔がない、協力しない、他人のせいにする、努力をしない。この反対の方と働きたいです」

今から17年前は、浜野社長と従業員1名の2人しかいない小さな町工場だった浜野製作所。

2000年6月に近隣の火事に巻き込まれて本社兼工場が全焼しながらも、すぐに最低限の機械を揃えて操業を再開しました。納期を守らなければ、本当に経営が行き詰まる。そんな危機的状況を救ってくれたのは、地域の方々。そして、浜野社長の再起に応え、仕事を発注してくれた取引先でした。

新工場が完成したのは、2002年。町工場にも、希望を感じてもらえるような工場にしたいという思いが形になり、翌年には墨田区から『フレッシュゆめ工場モデル工場』の認定を受けました。同年、早稲田大学との産学連携活動もスタートするなど、少しずつ状況が上向いてきました。

そこから徐々に働く人が増え、今では40数人もの従業員を抱える、墨田区を代表する町工場へと成長しました。浜野社長の語る一緒に働きたい人の条件は、今でもこうした経験が元になっているように思います。

浜野製作所

成長に伴い、従業員に対して重視するようになったことは評価制度。社員の頑張りの評価ともいえる、賞与の決め方も独特です。

「仕事ができるとか、頭がいいに越したことはないんでしょうけど、きちんと挨拶できたり、自分が悪いと思ったら謝れたりといった基本的なことを大事にしたい、評価したいと思っています。当社では、来期の目標などを伝える経営計画発表会で、個人表彰を行っています。誰にも必ずいいところがありますから、一人ずつ褒め合う機会にしています」

中小企業では、社長が個々の賞与額を決めることも多いそうですが、ここでは『賞与査定会議』を行っています。

「360度評価の人事考課をもとに、金額の根拠をオープンにしています。根拠を知りたい人、金額に意義がある人は査定会議に来てくださいと伝えたら、4月に入った新入社員がその年の7月の賞与査定会議にはもう出てきていました」

すごいアグレッシブですね。

「会社の業績はみんなの頑張り。その頑張りをみんなで査定して分けあうのは普通のことですが、そのためにも必要なのが、人を思いやる気持ちです。やっぱり、人として当たり前のことができてほしいです」

浜野製作所

浜野製作所のユニークな制度はこれだけではありません。

「経営会議も役員だけ出席すればいいんですが、うちは誰でも参加できることになっていて、この間は20人くらいが出席しました」

全社員の約半数が経営会議に参加しているという事実は、オープンな会社であると同時に、会社の未来への関心の高さがうかがえます。これは、正社員やパートなどの働き方にこだわらず、社長自らが直接経営理念のレクチャーを行い、会社の進む方向や思いを常に共有しているからだそうです。

浜野製作所

今回募集する品質管理部の仕事は、製品の検査と梱包になります。

外観の検査から始まり、塗装に色むらがないかや不良のチェック、数量確認、場合によっては製品から出るバリを取るなどの作業も行います。仕様と異なる部分はないかどうかを確認して、問題がなければ丁寧に包んでいきます。そうして梱包された製品を最終的にお客さまのもとへ発送しお届けします。

難しい作業ではないそうですが、製品の最終チェックをしてここで梱包したものがお客さまの元に届くため、会社の印象を左右するとても大事な仕事です。

この部署での仕事について、お話を伺ったのは鈴木稔さんと、同部で現在研修中の宮地史也さん。

浜野製作所

鈴木さんは、以前勤めていた町工場がリーマンショックの頃に閉じてしまい、これまでやってきた品質管理の仕事を続けたいという想いもあり、ここへ転職したそう。

この仕事のやりがいは、どういったところでしょうか?

「品質管理部の業務は、お客さまへ製品をお届けするステップの最終段階。時折『いつも丁寧に梱包してくれてありがとう』などとお客さまからお言葉をいただけるとやはりうれしいですし、それはやりがいになりますね。製品が正しくきちんとした状態で届けば、会社の印象も変わってくると思いますし」

宮地さんは、今年の8月に入社したばかり。入社してまもないとは思えないくらい馴染んでいて、働きやすいことが表情や行動から伝わってきます。

入社されて2週間ほどですが、この間で大変だったことはありますか?

「当社の製品は、多品種小ロットがほとんど。大きさや形も毎回ちがうので、マニュアル化が難しいのですが、その都度丁寧に見ていただければ大丈夫です。あと、周りの方が教えてくれるので、未経験でも大丈夫です。私は入社してまだ2週間ですけど、みなさん本当に優しいですから」

浜野製作所

浜野製作所では、ここ数年のうちに若い方の入社がどんどん増えています。
鈴木さんから見て、宮地さんのような若い方が入ってきてくれたのはどうですか?

「この部署に限った話ではないのですが、宮地くんみたいなイキのいい若者がたくさん入ってくれたことで、会社がいい方向に変わろうとしている空気を感じます。会社の5年後、10年後が楽しみだなと素直に思います」

変化に伴って、品質管理部の仕事も少し変わってきたという。

「会社としてできることが増えたことで取引先も増え、求められるレベルも上がってきています。そのレベルを満たすには大変なこともありますが、当社を見込んでくださったお客さまの期待に応えたいという思いを、最終段階まで途切れさせないようにしたいです」

お二人から見て、この仕事にはどんな方が合うように思いますか?

「お客さまに良いものを届けたいという意欲のある方、一緒に楽しく作業してくれる方と働きたいです。ここにはいわゆる3K(きつい・汚い・危険)という感じは全くなく、誰でも働きやすいと思います。あとは、送り状を作成するための入力業務があるので、簡単なパソコン入力ができればよりいいですね」

続いて、パートとして働かれている早川さんにも、お話を伺いました。

浜野製作所

早川さんは、墨田区内で子育てをしながら、10時から17時までの時短勤務という形で働かれています。

長年勤めていた会社を辞められた時期に、すみだの仕事の求人情報を見て浜野製作所の存在を知り、2017年1月に入社したばかり。宮地さん同様に入社して1年経っていないにも関わらず、既に周囲に溶け込まれています。

今は、人事や総務に関する業務を担当されているそうですが、忙しい時には他部署のお手伝いも柔軟にされているそう。

「大手の保険会社に長く勤めていましたが、子どもが小学校に上がった頃に子育てと仕事の両立が難しく感じるようになりました。通勤時間が長いこともあり、自宅の近くでなるべくいろいろな仕事ができる会社を探していました」

浜野製作所

人事総務系の仕事は以前の会社でも携わっていたそうですが、保険会社から町工場という全くの異業種への転身で職場の変化に戸惑うことはなかったのでしょうか。

「繁忙期はさまざまな部署にお手伝いに行きます。社内の方と知り合うきっかけになるとともに、全く経験のない仕事ばかりなので、戸惑いというよりはすべてが新鮮でした。工場と言っても職場環境はきれいに保たれていますし、今年は新しい建屋もできるので、さらに働きやすくなりそうです」

若い方から年配の方まで幅広い世代の方が働かれていますが、人間関係についてはどうですか?

「パートや正社員などの立場も、入った時期もみなさんバラバラですが、分け隔てない雰囲気です。社長がこれだけキャラクターの濃い方なので、もちろん個性的な社員の方が多いです。でも、その個性を『あいつはおかしい』と陰で悪口を言ったりすることはないんです。その風通しの良さが、居心地の良さにつながっている気がします」

浜野製作所

浜野製作所を選ばれた決め手はなんだったのでしょうか?

「子育てをしながら働けるということはもちろんですが、大企業よりも中小企業の方が今後も正社員として長く働ける可能性が高いんじゃないか、ということが理由のひとつでした。この先を見据えながら働けること、社員の方々が私の働き方を理解してくださっていること、その一つ一つが今はとてもありがたいです」

浜野製作所では、早川さんのような主婦の方を短時間で雇うということは制度として取り入れたことがなかったそうで、時短勤務という働き方をされているのは、今はまだ早川さんただ一人。

しかし、今回の採用がきっかけで今後はこうした働き方ができるように、もっと体制を整えていきたいと採用窓口を担当する営業企画部の小林亮さんは話されます。

浜野製作所

「私たちは、早川さんが入社してくれたことで彼女のように高い能力を持ちながら、子育てなどが理由で働きづらかったり働けない方が、身近にいらっしゃることを知りました」

「会社が未来へと進むためにも、各自が働きやすいスタイルで能力を生かし合い『お互いさま』と助け合える環境がもっと必要です。ご自身の生活スタイルを大切にしてもらいながら、力を発揮していただける職場にしていきたいと思っています」

人手不足に悩む企業が増える一方で、働きたいけど短い時間では働けないなどの理由から、働くことを諦めてしまっている方が多いのも事実です。そういった方にこそ、働く選択肢の一つとして浜野製作所を考えてほしいといいます。

浜野製作所

最後に、浜野社長がこれから目指す会社のことを話してくださいました。

「『売上や利益日本一の会社になる』なんてことは、現時点では公言できません。ただ『日本一、人間関係のよい会社』にはなれると思っています」

なぜそのような会社を目指されるのでしょうか?

「これが一番、社員が働きたいと感じてくれる会社だと思うからです。会社を継いでから、さまざまな困難がありました。その中でも一番心が痛む瞬間は、自分が募集から関わって、期待していた従業員が辞めてしまうときなんです。それぞれ事情はあるにせよ、辞意を告げられた時は、自分が何かしたんじゃないか、居心地が悪かったんじゃないかと悩みました」

「そんなことを何度も何度も何度もくりかえす中で、やはり社員が働きたいと思ってくれる会社は、人間関係が良いかどうかで決まります。せっかくご縁があって、同じ会社で働いてくれているので、日本一人間関係のいい会社、オープンな組織づくりをしていこうと思っています」

浜野製作所

町工場の枠にとどまらず、新しい世界へと飽くなき挑戦をし続ける浜野製作所の強さは、浜野社長を中心とした確固たるチームワークから生み出されているように感じます。

そして、社会課題解決型企業として、今まさにさまざまな方向で未来への布石を打たれています。これからも我々の想像をはるかに超えた発想と行動力で突き進んでいくこの会社は、これからも目が離せないすみだの仕事場の一つです。

未来の浜野製作所を一緒に作っていきたいという意欲的な方なら、誰にでもチャンスは開かれています。ぜひチャレンジしてみてください。

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