2018.03.16(金)

地域の中小企業を救う 木村稔会計事務所

こちらの求人は募集が終了しました。
ご応募ありがとうございました。

木村稔会計事務所

「この仕事の一番のやりがいは、お客さまの事情が分かって、親身に相談に乗って問題を解決することができるという点です。そうして、いろんな会社を見ていくことで自分自身も経験を積め、アドバイスができるようになることで自信にも繋がります。ここが一番おもしろいところだと思います」

日本における会社の割合は、99.7%を中小企業が占めており、日本で働く方の多くはこの中小企業で働いています。そんな中小企業と働く方たちを影で支える上で、なくてはならない一つに会計事務所の存在があります。

地域に寄り添い、地元の中小企業から頼りにされる、会計事務所で働く方を募集します。

木村稔会計事務所

墨田区は、東京23区で唯一、大学・短大の本格的なキャンパスがない区でしたが、2年後に初の大学が2つ誘致されることが決まっており、下町風情が残るこの地域も再開発が進んでいます。駅周辺を中心に病院や新しいお店ができはじめており、新しい町と昔ながらの町並みが混在した姿が見受けられます。

昔ながらの町並みが変わりゆく一方で、大学ができ人が増えることで町や商店街が活気づく。この先、この地域で働く人たちは増えてくるかもしれません。

木村稔会計事務所は、創業や会社設立の際のお手伝い、税務、融資、相続や事業継承、助成金などの申請、さらには経営管理支援や株式・事業評価といったことまで、小さな個人商店から上場企業まで、幅広い企業の支援をしている税理士事務所です。

木村稔会計事務所

こちらを取材させていただくのは、今回が3度目。
前回すみだの仕事で募集した際は、地元の女性の方が未経験ながら採用され、働きはじめて半年ほどになるそうですが、既に戦力として活躍されているとお聞きしました。

2017年の12月に引っ越しをされた新しい事務所には初めて伺ったのですが、中に入ってまず驚いたのはその広さ。以前の10倍以上にもなり、最大で15人ほどの席が確保できるそう。そのため、今後は使いたいという方に間借りでお貸しすることも考えているそうです。

事務所内は、窓ガラスが多く日中は日光がたくさん入りとても明るく気持ちがいい。
働く方たちのスペースが広くなったのはもちろん、簡単な書類の受け渡しができる窓口、休憩や打ち合わせができる商談スペースに、ガラス張りの会議室と以前の事務所からは想像ができないほどの規模です。そして、ジャズが流れる空間は、以前までの雰囲気とはずいぶんと変わったように感じます。

これには木村さんが目指す雰囲気づくりと、そして成長を目指す事務所に大きく関係しているようです。

事務所移転の経緯などを代表の木村さんにお話を伺います。

木村稔会計事務所

「まだできたばかりで看板が付いのも1週間ほど前です。これからどんどん変わっていく予定ですが、それに合わせて人も増やしていきたいと思っています」

事務所を広いところに移られたのは、人を増やすことが大きな理由でしょうか?

「もちろんそれもありますが、前の事務所では会議室もなく、打ち合わせもしにくかったんです。今後は、職員が悩んでいることがないかなどを相談してもらえるように、会議室などを有効に使って個別面談を年に1〜2回取り入れていこうと思っています」

木村さんが働く上で大切にされていることの一つが働きやすさ。都会的なギスギスした環境の中で働くよりも、気持ちにゆとりを持ちながら働いて欲しいと考え、事務所だけでなく雇用制度なども整え直しているそうです。

「15時にはみなさんもぐもぐタイムと言って休憩を取ったりしてますよ(笑)引っ越しをして働く環境はずいぶんよくなったと思います。私自身すごく快適で、ぜんぜん気分も違います」

「条件も随時良くしていってまして、今は正社員やパートなどに関係なく全員が社会保険に加入をしています。そういうのも改善の一つで、人が増えてお客さまも増えたらもっと改善できることがあると思いますし、力も入れていきやすくなると思います」

木村稔会計事務所

会計事務所と聞くと少し堅いイメージがありますが、ここは一般的なところとは少し違います。そして、開放的な事務所に変わったことで、さらに風通しが良くなったように感じます。

お客さんからは先生と呼ばれる木村さん自身も堅い雰囲気はあまりなく、どちらかと言うと気さくでフランクという言葉がとてもよく似合うようにいつも思います。お話をしていてもとてもアグレッシブで頭の回転も早い印象です。

そんな木村さんが会計士を目指した経緯は、とてもユニークです。

兵庫県神戸市で生まれ育った木村さんは、高校卒業後は大学には進まず、アルバイトで飲食店や引っ越し、警備員やとび職といったさまざまな職を転々とします。しかし、将来に不安を抱え20代前半の頃に簿記の勉強をはじめ、資格の取得を目指すことになります。

「若い頃は、とび職をやったり大工をやったりいろんなことをしました。でも、人生まだまだこれからだから資格があった方がいいと思って勉強をはじめました。将来何をしていいか分からなかったですし、肉体労働だけやっていくのも辛いものがありましたから」

木村稔会計事務所

木村さんが見せてくれた手のひらには、大工時代にハンマーを握っていた時にできたマメが今でも残っていました。

働きながら通信制の大学に通いはじめた木村さんは、徐々にこの仕事のおもしろさに気づいていきます。そして、これまでの仕事をきっぱりと辞め、勉強に専念しだしてから4年で公認会計士の試験に合格。東京に出て会計士・税理士として働き、キャリアは15年ほどになります。

そして、5年前に木村稔会計事務所を立ち上げられます。

それまでは、大手の事務所で何千人も従業員を抱える会社を相手にバリバリと仕事をしていましたが、墨田区で独立する決め手となったのは、この地で30年近く開業していた『藤沼会計事務所』の藤沼先生が急病で亡くなられたこと。娘さんから事務所を引き継いで欲しいという申し出があったご縁からでした。

「誘っていただいた時はまだ企業に勤めていましたが、独立も考えていろいろと探していた時期だったのでタイミングが合ったんだと思います」

その頃とは、お客さんは変わりましたか?

「がらりと変わりましたね。前の会社は少なくても何百人とか、大きいと何千人規模の会社を相手にしていたので、ここに来てこれまで見えなかった部分が見えるのはおもしろいですね」

この事務所を開業した藤沼先生の奥さまは、今でもこの事務所で働かれています。

木村稔会計事務所

墨田区で生まれ育った藤沼さんは、とても穏やかな物腰で、この事務所の雰囲気には欠かせない存在のように思います。その当時のお話を伺ってみます。

「木村先生が、引き継いでくださったのは、5年前になります。それまでにも何人かの別の税理士さんにお願いもしましたが、定着しないことで顧問先が減ってしまったので、来てくださってほんとに感謝しています」

「昔は、パソコンがなくても通用して、お客さまがついて来てくれました。でも、今はきちっとやらないと通らない社会で、先生はこの時代にマッチして仕事されてると思います。こんなのどうでもいいのにってことも、長い目で見るときちっとやってないとどっかで歪が出てきますから」

この地域に根付いてやってきた藤沼会計事務所のお客さんは、多くは中小企業です。そのため経営者の方と直接お話することがほとんどですが、作業着姿の現場で働かれる社長さんが直接相談に来られることも多かったそうです。

木村稔会計事務所

そんな中小企業の駆け込み寺のような存在は、今でも変わっていません。そこには、藤沼さんの時代からある敷居の高い場所にはしたくないという想いが受け継がれています。

「別の税理士さんに断られ、引き受けてくれるところがない方も多いです。そういうところこそなんとか引き受けて、仕事で利益を出せなくて困ってる人や会社を、軌道に乗せてあげたいと思います」

藤沼さんの時代も合わせると60年以上になる取引先もあり、今では墨田区で40社ほど、その他の地域にも多くのお客さんを受け持たれています。

「お客さまとの関係は一番大事しています。それがないともちろん仕事続けられないですから、関係をどうやって作っていくか。まめに連絡したり、一緒に飲みに行くこともあります。そこで、仕事だけじゃなくてプライベートな話や、愚痴を聞いたり話したりしながら関係を作っていきます」

「そうした時に私も経営者ですから、共感できることも多いんです。愚痴を話せば発散できる部分もあるので、解決にはならないけど気持ちが少しは収まることもあります。そういうのはみなさんお持ちですし、特に社長は孤立した身分で誰にも言えない悩みがあったりしますから」

会計事務所は、お客さんがどれだけの売上や利益があり、いくら給料を払い、税金を納めているのかといった従業員にも言えないことまで把握しています。つまり腹の中を全てさらけ出す関係であり、お客さんとの信頼関係がなによりも大事になります。

木村稔会計事務所

この町で働いてみて、印象に残ったできごとはありますか?

「感謝されることが多くなりました。これがこの仕事の一番やりがいの部分だと思います。例えば、税務調査で税金をたくさん取られてしまうと心配される経営者の方がいらっしゃいます。慣れていない方も多いですから、そういう時に調査の不安を取り除いてあげることもあります」

「経営面で相談されることもあり、アドバイスをすることで財務状況が良くなることもあれば、不動産投資や機械設備の投資もそうです。資金繰りで銀行から融資を受ける際に同行することもあります」

しかし、長年お付き合いをしていく中で、経営が思わしくなかったり、後継者不足といったさまざまな問題によって経営が立ち行かなくなることもあり、そういう会社も数多く見てこられています。そんな厳しい状況下において、ここぞというタイミングでの事業の転換や拡大を提案をしていくことで、いい方向へ会社を導けることもあるそうです。

ただ資料をまとめて提出するだけが仕事ではなく、一緒に会社を良い方向へ進めていくために、相談に乗ることもあれば、時には的確なアドバイスをする。この仕事においてとても重要なことです。

木村さんの取引先の一つでもあるサトウ化成は、まさにその例と言えます。世代交代をして、次々と新しいことに挑戦をし続けるとても勢いのある会社です。

有限会社 サトウ化成

佐藤さんの会社は、さまざまな素材を製品の形状に合わせてカットする会社で、作っている製品は主に商品を保護するための緩衝材になります。最近ではウレタンという素材を使った商品開発なども手がけられています。

先代であるお父さんから事業を継承し、若い人材を積極的に採用したり、これまでにない発想で商品を生み出すなど過去のやり方だけに囚われず、新しいことにも意欲的に挑戦されています。

「親父の頃から藤沼先生にお願いしていたので、お付き合いはもう30年くらいになると思います。実は、数字がすごい苦手でいけないと思いつつも昔からほとんど丸投げしています。去年、税務調査があってその時も木村先生に来てもらって、対応方法などを教えてもらいました」

会って話す機会は年に1回ほどで、普段はFAXなどでやりとりする程度だそうですが、こうして何かあった時に相談できるという存在があることは、非常に心強いと佐藤さんは話します。

木村さんに担当が変わった時はどうでしたか?

「過去の資料は持っててくださってるので、特に困ることはなかったと思います。印象的だったのは、先生は自分よりも歳下だったので、急に若くなって驚きました。でも、これは大きいですよね。すごく親しみやすくなりました」

木村稔会計事務所

会計士としての仕事内容は、お客さんのところへ行く『外回り業務』と、帳簿の記帳をしたりエクセルで資料や申告書を作ったり、税金の届出書を書いたりといった『事務作業』があります。

今回の募集では、特に外回り業務が得意な方を求められています。お客さんのところでいろいろな資料の説明をしたり、相談事や困り事を聞く。時には顧問先の社長さんに対してアドバイスをすることもあり、そこにはコミュニケーション力に加えて、さまざまな知識が必要になります。

「業種ごとに注意点もあるので、会社のことをある程度は勉強が必要です。でも、大変さよりもいろんな業種の会社と関わることで新しい事業の内容が分かり、楽しいことの方が多いと思います。単に社長さんの愚痴を聞くだけでも十分相手に安心感を与えられることも多いですから、積極的にお話を聞いてあげることが大事ですね。なので、大変さで言うとお客さまの性格と合うかどうかは重要かもしれません」

どのくらいの経験が必要でしょうか?

「外回りができる方に来ていただきたいので、まずは会話ができること。そして、お客さまに説明するのにある程度の知識が必要なので、最低でも実務経験が1年はあることが望ましいです。ただ人によってそれでも厳しい人もいれば、経験が少なくても大丈夫な人もいると思うのであくまで目安です」

これから先、AIなど機械化が進むことで、記帳などの書類を作る仕事は人の手が必要なくなっていくかもしれません。そうなった時に生き残っていくには、お客さんのところへ行きしっかりアドバイスができることが重要になり、そうしたことができる方を増やしていきたいそうです。

「たぶん仕事のおもしろさって、人と会うことだと思うんです。最近の若い方はコミュニケーションが苦手な方も多いですが、これから先はきっとそれが必要になってくるはずです」

木村稔会計事務所

事務所の移転も、この先成長しながら生き残っていかなければいけない、そう考えた結果だったそうです。

「業界的にも将来に不安があり、そこを生き残るには成長しておかないといけません。士業系はどれも10年後はないんじゃないかと言われているくらい厳しい業界です」

士業は極端になくなることはありませんが、価格競争も進んでおり、厳しい状況になっていっているそうです。昔と今では、業界も変わってきているのでしょうか?

「どんどん成長しているところもあれば、衰退してるところもあります。要は二極化です。5年で潰れてもいいなら現状維持でいいですが、10年20年と生き残っていくには成長しないといけません。社会的に見ても企業の数はどんどん減っていて、中小企業が生き残れる道はわずかですから」

そのような状況もあり、上場企業の役員を兼務されていたり、新しい取り組みもはじめられています。

「別事業として、渋谷にあるホテルの1区画を改装して、シェアオフィスのようなみんなで仕事をする場所の運営をはじめています。そこは、士業に関係なく一般のサラリーマンの方などが勉強したり、交流したり、仲間を作ったりできるような場になればと思っています」

木村稔会計事務所

こうした新しい取り組みや、外回りも全て木村さんが担当していて、外に出ていることも多くこの事務所にいられるのは週に半分ほど。取引先の数も増やせない状況にあるといいます。

「確定申告の時期はもっと仕事がありましたが、お断りせざるを得ない状況です。また、職員の管理も私が全員やっている状況では限界がありまして、幹部となる方に入っていただき管理などを任せながら、人を育てないと事務所が次のステージには進めません」

「もちろんいきなり全ては求めませんが、自分でどんどん頑張って行ける人なら都度評価を上げていきたいですし、うちの柱となってくれればそれなりの待遇とポジション、そして権限も与えていきたいです」

人が増えれば、お手伝いできる企業の数はその分だけ増やすことができます。一緒に事業を拡大していくとともに、この事務所をまとめみんなを率いてくれるリーダー的な方を求められています。

木村さんから見て、この仕事の魅力はなんだと思いますか?

「都心の会計事務所に比べると入所当初の待遇面は、よくないと思います。ですが、雰囲気とか働きやすさはあります。それに、大企業は仕事が分業されてますが、うちは営業みたいなこともするし、入力もするし、お客さんの管理もするので、それをどう捉えるかですね。また、待遇面でも面談評価に応じて随時昇給・昇格していくシステムを採用しているため、やる気があれば給与も大幅UPが見込めます」

「ストレスに感じる方もいるかもしれませんが、専門の方に比べそれぞれが高度なことではありません。営業といっても飛び込み営業するわけでもないし、記帳や管理の業務も組織が大きくないので難しくないです。それに、いろんな仕事ができるというのは、面白みややりがいのある仕事だと思います」

会社の雰囲気というのは人によって感じ方は違います。入る前と入った後で印象が違うことも多いです。そのため、お互いにミスマッチがないように、面接の前の見学も可能ですし、インターンとして数ヶ月働いてから入社を決める形でもよいそうです。

木村稔会計事務所

どんな方と働きたいですか?

「中小企業だけでなく上場企業もあり、業種も飲食店、不動産、建設業、製造業、ITなどと、学べる幅が広く勉強になり経験も積めます。研修やセミナーも本人の希望に応じて行ってもらってもいいです。将来的には、独立をしてもらっても構わないので、そのくらいの意気込みと根性のある方に入ってきて欲しいです」

「それとせっかく墨田区にある事務所なので、この地域に愛情を持っていて墨田区を元気づけたい、縁の下の力持ちとなり中小企業を支えて助けていきたいといった気持ちのある方と働きたいと思っています」

ここで働く従業員は、木村さんを合わせて5人。

取材に伺った日は、確定申告でちょうど繁忙期。この時期は土曜や日曜に出勤をすることもあるそうですが、それ以外に休日出勤はほとんどなく、残業も日に数時間といったところ。お休みに関しても、業務に支障のない範囲で取れるため、調整次第で長期休暇も可能です。

また、遠方にお住まいの方は訪問先へ直行直帰をしたり、一部在宅作業を可能にするなど、働く方のニーズやライフスタイルに合わせた柔軟な環境があるとともに、そういった制度もこれから作っていく段階で、働く方の意見をいろいろと取り入れていきたいそうです。

木村稔会計事務所

新しい事務所でスタートを切った木村稔会計事務所。
今後の目標を伺いました。

「将来的には、他の税理士事務所と提携し税理士法人化して、少なくとも従業員を20人くらいの規模にしたいです。そして都心の方にもう一店舗出したいと考えています。ビジネスとしてそこはちょっとした夢ではあります」

地域の中小企業を影で支える。そのためには、まずはこの事務所が業界で生き残っていく必要があり、規模を拡大しながら成長していくことは欠かせません。

そんな成長を支えてくれる方、会社と共に自分も成長していきたいという方は、ぜひ応募してみてください。

その他の記事

PAGETOP