2021.12.17(金)

小さくてもキラリと光る存在 株式会社 墨田電材社

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ご応募ありがとうございました。

墨田電材社

わたしたちの身の回りには、便利な電化製品や快適な設備が溢れ、それによって豊かに暮らすことができています。

しかしそれが日常になってしまうと、ついありがたみが薄れてしまいがちですが、わたしたちの豊かな暮らしを実現するために支えてくれている人たちの存在があります。

株式会社 墨田電材社は、まさに縁の下の力持ちで社会を支える会社。

1946年に墨田区京島で創業し、電設資材や制御機器を中心に、メーカーや工事事業者、まちの電気屋などに卸売をしている会社です。

主な取引先は、墨田区をはじめ江東区や葛飾区、荒川区、江戸川区そして千葉県など近隣地域です。地域密着の商いに徹して、どんな些細なことでもお客さまの相談ごとには真摯に対応をしてくれると、定評があります。

東京の下町で75年の歴史を築いてきた背景には、会社や働く人たちのどのような想いや行動があるのでしょうか。

墨田電材社

お話を伺ったのは、墨田電材社の3代目である代表の鈴木良昇(よしのり)さんです。

「人生には、上り坂、下り坂、そして『まさか』3つの坂があるとよく言われますよね。新型コロナウイルスの感染拡大は『まさか』と思う出来事でした。直接、お客さまの元に足を運ぶ営業もできないし、組合活動もできない。本当にこんなことになるなんて思いませんでした」

コロナ禍で苦しい状況に陥ったとこの一年を振り返りますが、徐々に業績も回復してきているのだそうです。

そこで今回は、墨田電材社で新たに営業スタッフを募集することになりました。

墨田電材社

明治通りと曳舟川通りが交差する場所のすぐそばに本社を構える、墨田電材社。

4階建てのビルの1階、2階は社員の事務所、そして3,000点以上の電設資材が並んでいます。

3階には社長室、4階は寝泊まりやちょっとした休憩ができる和室があり、コロナ以前は社内交流会の場として飲み会が開かれることもあったそうで、とてもアットホームな会社です。

業務内容は、配達や社内での受発注業務、商品の在庫管理など裏方の作業が中心となりますが、営業担当として、ときにルートセールスも行うことになります。

墨田電材社

求める人材像として、協調性を持ち、同じ方向に向かって一緒に歩みを進めていける方と語る鈴木さんが、経営者として大切にしている考えも伺いました。

「社外の方たちと話す際に、自分のことを『人間4K』なんて言っています。『口は軽い、脳みそが軽い、体重が軽い、財布は軽い』ってね(笑)。話すときは飾らず、柔軟な考えを持って身軽に動き、大事だと思うことには投資を惜しまない。そんな考え方を大切にこれまでやってきました」

「変化の激しい時代に、こだわりも大事ですが固執しすぎてもいけない。だから、軽やかに動いて物事を判断し、時代を生き抜いていきたいと思っているのです」

鈴木さんは、自身の考えを伝えるために社員に『日々の心構え』という紙を配布しています。中でも、特に強調していたのは社員一人ひとりが、自分らしさを大切にしてほしいということ。

「誰の人生でもなく、自分の人生です。採用した方が自分らしくいられる場所にしたい。だからこそ、採用面接で来社される際にはありのままで来ていただいて、ぜひ自社の雰囲気を肌で感じていただけたら嬉しいです」

墨田電材社

多様性を求め、個性を活かし合って心地よく働ける会社でありたい。

そんな鈴木さんの想いの元、ここで奮闘して働いている方は現在8名。少数精鋭の会社で勤続年数の長い社員も多く、前社長時代から40年以上勤務をする社員もいるのだそう。

「決して社長は偉い人ではないと思っています。御神輿みたいなもので、社員の人たちが担いでくれているからこそ、わたしは上に乗っていられるんです」

ユーモアを交えて軽快に話す鈴木さんは、なんと76歳。

今でもエネルギッシュに経営にあたりますが、一方で自身が高齢になり、次世代に会社をつないでいくための準備も進めています。

鈴木さんの想いを受け継ぎ、次世代を担うことになるのは娘の本多麻友美さんです。

墨田電材社

大学卒業後、電材業界の大手企業やコンサルティング会社で勤務したのち、この会社に入社しました。

パート社員から正社員になり、主に事務の仕事を担当してきた麻友美さんは、現在は取締役を務めていますが、子育て真っ只中のお母さんでもあります。

「当社はアットホームな会社です。というのも、入社したときから今まで、先輩社員は家族のように接してくださり、わたし自身働きやすさを実感してきました。こうした社内のよい雰囲気を残し、この会社で働く人たちの雇用を守りたい。そう思って、墨田電材社を継ぎたいと思うようになったんです」

麻友美さんが後継者になる決意をしたのは、墨田区主催の経営者育成塾『フロンティアすみだ塾』に参加したことがきっかけだったといいます。

「父の勧めで参加しました。常に両親に恩返しをしたいという思いがあったので、そんな中でフロンティアすみだ塾に参加したことを機に、後継者になることで恩返しをしたいと思うようになったんです」

墨田電材社

実は、当時経営塾に参加することは乗り気ではなかったそうですが、この会社に関わってくれる方への感謝の気持ちを忘れず、これからも事業を行っていきたいと、次期経営者としての覚悟も語ってくれました。

「墨田電材社は、なかなか一般の方の目に触れない細かな資材を提供していますが、必要不可欠なものばかりです。メーカーさんや工事業者の方たちを支える縁の下の力持ちとして、これまでもひたむきに取り組んできました」

「だから、これからも父の想いも受け継いで、取引先さまやお客さま、社員に対して、誠実に向き合い、思いやりの心を持って丁寧に対応をしていきたいと思っています。電材を通して、安心や安全、快適、やすらぎを提供する100年続く企業を目指したいです」

どこまでも謙虚に話す鈴木さん、丁寧に話しを進めてくれる麻友美さんの話を聞いていると、誠実な人柄や温かな会社の雰囲気が伝わってきます。

続いて、社員の方にもお話を伺いました。

「お客さまの問い合わせや相談に的確かつ丁寧に応えるのが評判で、彼を指名する取引先も多いんですよ」

嬉しそうに鈴木さんが紹介してくれたのは、営業担当として16年勤務する山田慎吾さんです。

墨田電材社

山田さんは、社長が所属するテニスサークルに両親が所属していた縁で、この会社に入社しました。しかし、サービス業などの経験はあったものの、この業界は未経験でした。

自社内だけでも相当数の資材や機器を取り扱っているため、部材ひとつひとつを理解して提案できるようになるまでには時間がかかります。未経験にも関わらず、どのようにして覚えていったのでしょうか。

「最初の1、2年は、ベテランの先輩方に聞きながら覚えるのに必死でした。だから、先輩からもらう雑用をこなしながら、資材の手配などを繰り返しおこなって覚えていきました」

「元々は、会話もあまり得意ではなかったのですが、仕事を通して相手の悩みや困りごとを聞いているうちに、解決策を提案するような会話も自然とできるようになっていきました」

山田さんのように、最初に資材を覚えるのに苦労することはあるかもしれません。しかし、年間を通して常にお問い合わせがあるため、件数をこなす中で次第にお客さまがどのような資材を必要とするのかを覚えていけるようになるそうです。

墨田電材社

とある1日のスケジュールも伺ってみました。

「8時に出社し、8時15分頃から朝礼でその日のスケジュールを共有し、1日の業務が始まります。取引先などからの発注内容を確認したり、お問い合わせに対応したり、社内の在庫管理などをしてひとつひとつをクリアにしていきます。終業は17時で、17時30分には帰宅しています」

長い付き合いの取引先だけでなく、急遽資材が必要になり駆け込んでくる事業者や、ネット検索で来社する人など、幅広い人たちから日々さまざまなお問い合わせがあります。

頻繁にやりとりをする担当先の会社は、10社から20社程度。毎日同じ出来事ばかりではないため、柔軟に対応していく力が求められます。

最初こそ覚えるのは大変ですが、自分の生活の至るところで活用される資材を理解できることに面白さも見出せるそうです。

墨田電材社

今では、社内にある資材の場所をほぼ把握できるようになったという山田さん。

さらに、知識を深めるためにメーカーの勉強会に参加するなどして、電気工事士の資格を自ら取得したといいます。決して会社の指示ではなく、自身の身になり仕事に役立つと判断しての行動です。

「社長は、社員に干渉しすぎず仕事を任せてくれます。だからこそ、自分で考えて行動することの大切さに気づくことができました。会社の雰囲気は、分からないことや気になったことは相談し合えるので、社員同士のやりとりも多く、ほど良い距離感だと思っています」

今回採用された方は、入社後まずは山田さんの業務をアシストする形で少しずつ業務を覚えていくことになります。

基本的には、社内でお客さまからの問い合わせに対して、電話でやりとりをすることが多いものの、ときにはイレギュラーな対応も行います。以前こんなことがあったそうです。

「資材の輸出作業は当社の中でも大掛かりで、トラック3台分の資材を梱包して指定の倉庫まで運搬するために、通常業務とは別に数週間かけて準備を行いました。大切な部材は、運搬の際に雨に濡れたりすれば取り返しのつかないことになります。慎重に対応する必要があり、社員総出で協力しながら無事に完遂した印象的な仕事でした」

墨田電材社

墨田電材社は、同業他社と値段で勝負したり、薄利多売で挑む会社ではなく、培ってきたノウハウや相談ごとに対する対応力で応え、地道に信頼を獲得してきた会社です。

「当社に入社をする方は、会話が上手にできること以上に、丁寧に対応しようとすることや、人の相談ごとを聞き一緒に解決策を見つけようとする人が合っていると思います。例えば、お客さまに回答をする際、先回りをしてプラスアルファの回答をするように心がけています。今後必要になりそうだと思えば、資材の説明や資料をお送りしたり、似たような商品でより安価なものがあれば積極的に提案もします」

「最近では、海外から入荷予定の部品が数ヶ月先まで入ってこないこともあるために、製造ができないと悩まれているところもあります。そんなときは、事前に必要な資材がどこにどれだけあるのか自分でリサーチをしておいて、お伝えをすることもあります」

与えられた役割の中で、自分なりの考えを持ち、お客さまの相談に真摯に対応をすることで、少しやりすぎな対応なのではないかと不安になることもあるそう。でも、お客さまにとって何がよいのかを常に考えて行動をしてきたからこそ、頼ってくれる取引先も少なくないのでしょう。

墨田電材社

最後に、改めて社長の鈴木さんがこの会社の未来を話してくれました。

「フランスにあることわざで『比較は理由にならない』という言葉があります。誰かと比べたり、優劣をつけたとしても決して証明できるものではないという考えです」

「価値はそれぞれです。勝ち組や負け組といった言葉はありますが、これからは勝敗の『勝ち』ではなく『価値』のある会社が生き残っていくと思っています。だから、仕事において、クオリティ、ブライス、サービスを大事にして、小さくても光っている会社でありたいですね」

近年は、会社を持続可能にしていくうえで、環境に配慮した取り組みにも注力して、エコアクション21に認定されました。こうしたことも、お客さまにとっての安心や会社としての姿勢を示すひとつの動きです。

出会いや縁を大事に、地域に根差して『三方良し』を地道に続けてきた墨田電材社。派手さはなくとも、相談したら、きっと何か応えてくれるという安心感は、社長をはじめ社員ひとりひとりから感じとることができます。

縁の下の力持ちでお客さまの喜びにつなげ、自分のやりがいや楽しみを見出していきたいという方は、ぜひご応募ください。

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