2015.07.02(木)

懐かしいけど、新しい 飴細工 アメシン

こちらの求人は募集が終了しました。
ご応募ありがとうございました。

アメシン

今にも泳ぎだしてしまいそうな金魚。この金魚は、砂糖からできていて食べることができる。
これは、砂糖を熱して飴状にし、素早い動きで造形物を作る日本の伝統文化『飴細工』だ。

アメシン

飴細工の歴史は非常に長いが、業界自体が縮小しており、都内で今でもやっているところはもうほとんどないそうだ。しかし、そんな飴細工の世界に、ごまかしの利かないパフォーマンスと日本独自の作り方。そして、忠実な造形を追及したかつてないクオリティで、日本のみならず海外でも話題の飴細工職人がいる工房兼店舗が浅草にある。

そこで、飴細工の技術を受け継ぐ弟子と新しくオープンする新店舗の接客スタッフを募集しています。

アメシン

浅草寺から先にある奥浅草と呼ばれるエリアへと進む。
このあたりは観光客は少なく落ち着いた下町の雰囲気を醸し出している。

そんな一角、今戸神社前に『飴細工 アメシン』はある。

アメシン

閉店後の取材だったため、お客さんはいないが、想像していた和と伝統工芸とは、ずいぶんと違う店内の雰囲気に驚いた。

黒く塗られた壁と木目の家具で構成された店内は、シックでありながら、温かみのあるカフェのような雰囲気だ。そして、大きなカウンターの中では、飴細工職人である手塚 新理さんがまさに飴細工の制作をしているところだった。

オープンして二年ほどのこの工房兼店舗は、以前はタクシー会社の事務所だったところを、友人の手を借りながら自らリノベーションして作ったそうだ。

アメシン

制作中の手を止めてもらい、手塚さんにお話を伺った。

今回のスタッフ募集の経緯を聞かせてください。

「東京ソラマチにお店を7月末にオープンするので、そちらの接客スタッフを募集しています。また、飴細工の職人は随時募集していて、やる気がある方がいれば、弟子という形で取りたいと思っています。」

アメシン

アメシンは、2015年7月末に製造場を併設したショップを東京ソラマチ四階に出す。
東京スカイツリー展望台の入口付近とソラマチの中でも特にいい場所だ。

ソラマチへの出店のきっかけは?

「忙しくなることは目に見えているので、実はずっと断っていました。でも、熱心なお誘いとせっかくのチャンスなので、出店を決めました。ここができると飴細工の業界では、店の規模としてはうちが一番大きくなると思います。今はしんどい気持ちもありますが、やはりワクワクしています。ですが、ちゃんとした造形の仕上げなど難しいものに関しては、できるスタッフが私しかいないこともあり、どんどん人を育てないといけません。」

浅草の工房兼店舗は、ソラマチ店ができたあとは、製造や体験教室がメインとなるそうだ。

今回募集される方にはどんな仕事を?

「お店がまだできていないので、はっきり決まっていませんが、『接客』と『作る人』で分業制になると思います。接客スタッフには、ソラマチ店での観光客の方などをメインとした接客になるので、販売に関する最低限の英語や中国語があるとうれしいです。
製造スタッフには、ソラマチ店と浅草の工房を行き来してもらいながら、材料の仕込みや製造、私の作業補助といった作業をしていただきます。任せられる作業は全部任して、当然私が作らないでもいい製品もかなりあるので、そこにもウェイトを置いてお願いしていきたいと思います。」

アメシン

ソラマチへの出店も決まり、海外からも注目を集めているアメシン。飴細工という言葉を聞いたことがある方は多くても飴細工師という仕事には馴染みのない方も多いのではないだろうか。
千葉県出身であった手塚さんが、飴細工を始めこの場所を選んだきっかけはなんだったんだろう。

「飴細工とのはっきりとした出会い、劇的な出会いがあったわけではありません。前は、花火師をやっていて辞めたときに何かおもしろいこと、自分に向いてることがないかと考えた時に、それが飴細工でした。小さい頃から絵を描いたりモノ作ったりするのは好きで、親も欲しいものは自分で作れという教育でした。まあ、うちは貧乏だったというのもありますが。」

飴細工としてのキャリアは六年目。この工房を持つ前は、イベントなどの出張仕事やオーダーメードの仕事を少しづつこなしながら力を付けていき、約二年前この店舗兼工房を構えたそうだ。

ここを作った理由は?

「やっぱり基地が欲しかったんです。出張って受け身の仕事なので、頼まれて出向く、あとオーダーメードも、頼まれて作る。頼まれないと仕事しないような仕事だったので、ちゃんと自分で発信して、お客さんを受け入れる側の仕事をしていきたいという理由です。」

アメシン

「そこで一番ピンと来たのと、割と近くには住んでいて友達も多かったので、自然と浅草になりました。いろんなご縁があって、仲良くなった地元の方がこの物件を紹介してくれて、引き寄せられるような感じでした。」

アメシン

ここで働く魅力は?

「うちの仕事ってのは、ゼロから100までやる仕事。ただの材料の砂糖の粉から実際にお客さんに売るところまでやっています。そういう業種ってすごい珍しい。根本から作って流通までやって、そこにパフォーマンスやデザイン的な要素も重要で、一貫してやるので働いたことの本当の当事者になれる。」

「朝から晩までずっと同じ作業をしてみたいな仕事ではないし、お客さんの反応も直に返ってきて、すごくアナログな仕事ですが、自分が価値を作って行ってることがはっきりと分かるので、そこはすごい魅力なんじゃないかな。」

アメシン

やはり器用な方がこの仕事には向いていますか?

「器用不器用の基準って曖昧だと思っています。私もこの仕事を始めるまで器用なんて言われたことはなかったし、そういった基準っていい加減で職人をやればやるほどそう思います。それぞれの人の手に特性があって、向いてる作業がある。例えばめちゃめちゃ細かい字が書けるけど、ぜんぜん造形はできない人もいるので、器用じゃないとできないわけではないと思います。」

「ただ、向いてる向いてない人で言うと、やっぱり粘り強い人というか。こうゆう仕事なんで、すぐ結果出ないんですよ。意味があるのかないのか分からないことをコツコツできるのか、ちゃんと向き合ってブレない人。まあ根気のある人でしょうね。そういう人じゃないと職人は大成しないと思いますね。」

アメシン

どんな方と働きたいですか?

「うちはまだまだ小さい会社で、飴細工ベースでここまで事業をはじめるのは前例がないことなので、受動的に仕事する人って言うよりは能動的に仕事してくれる人。うちの方向性に賛同してくれて、飴細工とかも好きで興味があって一緒に組織を作って行ったり、仕事を組み立てていったりできる人。」

アメシンでは、別の仕事をしながら働いている方も多く、所属しているメンバーは今のところ八人。お弟子さんは、手塚さんよりも年上が多いそうで、遠い方だと北海道からやってきた方もいるんだとか。

アメシン

一番弟子である磯野 未加子さんにお話を伺う。
磯野さんは、ここで働き出して二年目。ソラマチ店がオープンしたらこちらの店舗の店長を任せられるそうだ。

ここで働くことになったきっかけは?

「前の仕事をやめてちょっと期間があって仕事を探してる時に、作ることをしたかったので『職人 弟子』でひっかけたら最初にここが出てきました。製菓の学校には行ってたけど、飴細工に興味があったわけではなく、きっかけは結構いい加減で、突然です。」

「で、実際にここにきて作品見て、でもそんなすぐにやろうと決めませんでした。厳しい仕事だから、いったん気持ちを持ち帰って、そのあとまた連絡して、とりあえず体験やってみろってことでやってみたのが始まりです。」

磯野さんのように飴細工に興味がなくても大丈夫なのか、手塚さんに聞いてみた。

「もちろん飴細工がって人も大事ですが、みんなスタートは初めてなので、なくてもぜんぜんいいんじゃないかなって思ってます。私ももちろん最初から飴細工師だったわけじゃないですし。」

アメシン

この仕事の大変なところを聞くと、やはり火傷が多いことなんだそう。
手塚さんでも火傷されることが?

「最初はやはり多いです。でも、自分の不注意などのミスで起こることがほとんどで、私はもうしなくなりましたので、慣れです。」

百何十度まで熱せられた飴は、一度手や皮膚に付いてしまうと簡単には取り払えず、無理に取ろうとすると皮ごとめくれてしまうんだそう。

磯野さんは火傷の経験は?

「しょっちゅうしています。でも、そこまで深い火傷にはなりませんし、火傷もだんだん慣れてくるので、手塚さんはぜんぜん心配してくれないんです(笑)もう、根性です、そこは。」

アメシン

手塚さんはどんな方ですか?

「もちろん尊敬はしてますけど、厳しいですよ。簡単な仕事じゃないですし、散々怒られてます。」

一緒に働く仲間はどんな方がいいですか?

「散々いろいろと怒られると思うので、根性のある方です。へこたれない方。最近の子はすぐにへこたれるので、忍耐ですね。普通の飲食店とはぜんぜん違うし、それと同じと思って来られると困ります。簡単にぱきっと折れるようだと無理だと思う。」

「あとは、受動的な仕事ではないので、きちっと身に着けて自分で考えて判断して仕事しないといけないです。その判断力が技術繋がってきます。」

磯野さんを採用された決め手は?

「その時に一番人手がなかったってのもあるんですけど、こいつは普通に根性ありそう、顔つきやしゃべった時の感じで大丈夫だなって思いました。まずは突っぱねるんです。一回考えてみろって言って。それでもすぐに連絡きたので。ああ、やる気あるんだなって思いました。」

「造形とかハイエンドなことはまだまだでそこが時間かかりますが、今は体験教室をはじめ、僕のやってたことをやってもらっていて、製品の塗装とか仕込みとかある程度のことは任せられるようになってきました。普段は厳しいことしか言わないし、あんまり褒めないんですけど、ちゃんと力をつけてくれてるので、ゆくゆくはそのあたりもできるようになってくると思います。」

アメシン

最後に今後の目標を聞いてみた。

「直近の目標であり、長いスパンの目標でもあるんですが、人を育てていかないといけません。それってすごく大事なことだと思うので。飴細工ってなんだかんだ言ってすごく歴史が古くて、その先にちゃんと技術というか発展していかないといけないと思っています。私が死んだら終わりじゃ、おもしろくないですから。」

ちゃんとした技術が身に付くまでには、最低でも五年。
人材育成は、今後の重要課題として考えているそうだ。

アメシン

作品や造形のパフォーマンスだけ見てると華やかな世界に見えるかもしれない。
でも、それは日々の地道な努力があってこそできること。

まずは、アメシンの作品や手塚さんのパフォーマンスを
一度実際に見てみて感じてみてください。

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