中村コーティング
2015.06.08(月)

商品を支える粘着加工技術 中村コーティング

こちらの求人は募集が終了しました。
ご応募ありがとうございました。

中村コーティング

見えないところで使われている製品がたくさんある。

自動車の部品や建物の中といったそういった商品は、作っている人たちもどこで使われているのか分からないことも多いそうだ。

でも、そういった製品が素晴らしい製品を支えているのも事実だ。

墨田区で唯一のコーディング加工を行っている会社「有限会社 中村コーティング」は、主にパッキング材の粘着加工をやっている製造工場です。
この工場が新工場設立を機に、新しい加工スタッフを募集しています。

中村コーティング

中村コーティングは昭和59年創立で、主に自動車、建築、電気関係などの工業用としてのパッキング材や緩衝材の粘着加工、抜きやカットなどの加工もこなす製造メーカーだ。
左が旧工場で、右が現在建設中の新工場。

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コーディングといってもピンとこない方も多いと思うが、要は両面テープと同じような仲間を作っている工場で、一般的な製品ではなく自動車や建築関係の材料となるものを作っている。
使われる部分が、天井の中や、自動車のテールランプの中、建物の隠れた普通では見えないところなどになるため、作っている本人たちでも最終的にどこに使われているか分からないことが多いんだそう。

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例えば、ハンコのグリーンのスポンジに、糊を付ける加工を行っているのもこの工場だ。大手文房具メーカーとも取引があり、こういった多くの方に馴染みのある文房具の加工も多い。

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他には、赤ちゃん用のコーナーパッドといった製品も手がけている。
この製品は、テープを貼ってこの形に裁断し最終的な形に仕上げているそうで、こういった日本全国に出ている商品も数多く手がけている。

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二代目社長である、中村勇次さんにお話を伺った。

今回の募集の経緯を教えてください。

「零細企業はトップは色んなことをしたいけど現場に入っていて、新しいこととか他のことができないということがよくあります。昼間はお客さんところに行って、帰って来てから残業してやったり。いつまでもそんなことしてたら体がもたないので、今のうちに新しい方を入れたいと思っています。今はお客さんとのやりとりなど外のことは、私が全てやっています。これを今の工場長に引き継いで、ゆくゆくは若い人だけでやってもらえる状況にしていきたいと思ってます。今年で64歳になり、年齢的にはもうそろそろ限界かなと思っているところがありますが、実際まだまだ頑張らないといけないので、あと五~六年のうちにと考えています。」

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中村さんは、二十代の頃大手カメラメーカーで働くサラリーマンで、カメラやレンズ、FAXなどの検査を行っていた。

昔から家を継ごうと思っていましたか?

「全く思っていませんでした。人手が足りなくて、手伝いはじめたことがきっかけで、本当はやりたくありませんでした。元々はサラリーマンで、やりたいことをやりたかったので、自分の子供にもやらせようとは思いません。」

その言葉通り、墨田区の町工場には珍しく中村さんの家族は働いていない。

サラリーマン時代の仕事はどうでしたか?

「自分ちの仕事とは違っておもしろかったですね。特にカメラなんかはすごく興味深くて。今の仕事は、最初はおもしろくなかったです。仕方なくやっていて、おもしろいって思ったのはつい最近だと思います。『こんなところで使ってるんだ、へーなるほどな』って分かった時に初めておもしろいと思いました。世の中の一部分に使われてる、うちの重要性ってすごいなって。」

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こういったコーティング工場というのは、東京都内に数えても四、五件あるかないか、そして墨田区内には今は一件もないそうだ。町工場の多い墨田区でも全くないのはどうしてだろう。

「こういった工場は、広い敷地面積が必要になります。埼玉や茨城とかならまだあると思いますが、このあたりだとまず土地が確保できません。それに、基準が厳しくてやろうというところが少ないです。溶剤を使うので、火花が出ないような装置がいります。蛍光灯や電気のスイッチも防爆しない、普通とは違うようなものになっていて、値段は通常の五倍くらいします。」

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「換気するのにも処理をしてから外に出さないといけないので、そういった処理の機械にも費用がかかります。消防署からの規制が非常に厳しくて、それをやっていくことが大変だし、でかくなれば設備が余計にかかってしまうので、それだけでも大変です。」

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溶液を付けたシールは、足元の乾燥炉で一気に乾かすそうだが、一番熱いところだと百度近い熱さになるそうだ。工場内は至る所にスポットクーラーが設置されているが、それでも夏場は大変な仕事だと思う。

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「実際は公害とか環境問題もあって、やっぱり溶剤のにおいがするんです。そういった問題で地方へ工場が移っていったのかもしれませんね。このへんは油屋さん、肥料屋さん、革屋さんってありますが、いずれはこのあたりではできなくなるんじゃないかな…。
だから粘着加工の仕事は、今後減っていく可能性があるので方向転換としては、両面テープを主にした仕事や抜き加工へ変換していかないといけません。」

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ここで働く魅力とは?

「粘着という仕事は、東京で見ても数少ない特殊な仕事です。それに抜き加工とかカットということもうちではやっていて、粘着加工と違ってこういったことは他の会社でもやってるところがあるので、違う会社に移ったりしても活かせる仕事だと思いますし、自分でやろうと思った時に独立することができます。それとうちは仕事の幅が広いので、一つの仕事が少なくなっても他でカバーできるので、そういった点では安定しています。」

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ここで働く従業員は、中村さんを入れて全員で八人(男六人、女性二人)。
二十代も多く、平均年齢はかなり若いそうだ。

「なかなか工場って若い人は入りにくいところが多いけど、うちはみんな若いのとアットホームなのが特徴です。高卒で働いてくれる若い人もいますが、実際にそういった点に魅力を感じて入ってくれました。」

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取材した日はちょうど新工場の工事中だった。
旧工場の事務所が新事務所へ移るとともに、一部機械が新工場へと移されるそうだ。

新工場はどういう理由から?

「理由としては、仕事が増えつつあって新しい機械が増えるのと、いくつかの場所に分かれている機械を一つにまとめること。他社さんの工場が後ろにあって、そこの機械を持って来ます。また、向かい側の工場は兄がやっていますが、今度そこが辞めてしまうので、向こうにお願いしていた仕事をこっちでやるため、向こうの機械もこっちに持ってこなきゃいけません。」

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どんな方と一緒に働きたいですか?

「モノづくりに興味をもってくれる方。営業ではなく製造業なので、『あ、これがこうなるんだ』って細かいことに興味を持ってくれる方。あとは健康で明るい方であれば大丈夫です。」

どのくらいで一人前に?

「未経験でも大丈夫ですが、新しいことがどんどん増えてくるので、覚えるのが大変かもしれません。特殊な仕事なので慣れるまでは大変ですが、そんなに難しい仕事ではないので、二週間か三週間くらいで仕事として一緒にできるようにはなると思います。ただ、全部できるようになるには、二年とか三年くらいはかかりますし、配置転換などもあるので、やっぱり時間はかかると思います。」

「作業自体は、簡単ですし単調です。だからどうしても油断ができてしまって、あれ?ってことがあって、それが命取りになることがあります。怪我をすることはあまりないけど、そのあたりはうるさいくらい気を付けてやるようにしています。こういった工場ってすごく綺麗なところしか見せないけど、やっぱり怪我ってのは常に意識しないといけません。
それに、ちっちゃな部品でも海外に何千、何万と出ていくので、不良があると出来上がったものを回収するのは半端じゃない作業。わずかなことだけど、何千万円って費用がかかったりするので、そうゆうことは従業員にも説明するようにしています。」

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最後に、今後の会社の目標を聞かせてください。

「今の現状のままでいいんですよ。今の現状のままで継続できるはずなんで、今の仕事をちゃんと守っていくために、めいめいがしっかりとちゃんと仕事してくれたら。プラスアルファもしていかないといけないので、今の現状の機械があって、なおかついい機械を入れて新しいことができたらいい方向に行けるかなと。」

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中村さんは、常に従業員が働きやすさを考えている。経営者の目線を持ちつつもやはりどこか下町ならではの温かい雰囲気があり、家族経営の会社ではないが、そんな雰囲気を醸し出すアットホームな工場だ。

粘着加工の仕事は今後少なくなって来るかもしれない。環境的にも続けることが難しくなるかもしれない。
でも、だからこそ守っていってほしいし、会社を続けていくためにも共に新しいことを考え、若い力で道を切り開いて行って欲しいと思う。そんな意欲的な方、ぜひ応募してみてください。

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