膨らむ未知なる可能性 有限会社 サトウ化成
こちらの求人は募集が終了しました。
ご応募ありがとうございました。
「今は何をするにしても相談したり、意見を言い合う仲間がいないので、一緒に意見を出し合って良い物が作れるチームを作りたいと思っています。」
そんな想いを持った佐藤さんを取材したのは、去年の1月のことです。そして、今も現役で働く会長と二人三脚だったサトウ化成に、新しい仲間が入ったのはそれからすぐでした。
あれから1年。
一緒に働く新しい仲間が入社し、以前とは少し違った表情の佐藤さんの姿がそこにはありました。
今回の募集は、急激に増える案件に対応する人員補充という面もあるものの、将来を見据えさらに会社を大きく発展させていくための次なる新しい仲間の募集になります。
一緒に新しいことをやりたい、一緒に会社を大きくしていきたいという意欲的な方は、ぜひ読んでみてください。
墨田区東墨田にある有限会社サトウ化成は、型抜き加工を行う会社です。
ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ゴム、樹脂シート、両面テープ、紙といった幅広い素材を機械で型に沿った形に打ち抜いています。
型抜き加工と聞いてもピンと来ない方は、クッキーを作る時に、星や丸といった形にくり抜く工程をイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。その工程を大きな機械を使って行い、何千・何万といった製品をここから生み出しています。
今回改めて取材に伺うと、工場の中の資材が増え山積みになっている。
ここ最近は次から次へと仕事の依頼が入り、やってもやっても終わらない状況が続いているそう。
そんな忙しい状況の中で、社長の佐藤さんに今回の募集について、お話を伺いました。
「去年、すみだの仕事から一人新しく入ってくれたんだけど、仕事はどんどん増えてずっと忙しくてやはりまだ人が足らないんだと。ここしばらくは忙しすぎて、試作したり新しいことが全くできていないし、新しい機械が入ってきたから、そのオペレーションもお願いしたいと思っています。」
「ただその中で、単に人を増やすって言うんじゃなくて、やっぱり次の人材を作るというところですね。うちは根本的にものを作ることが好きな子、作り出す生み出すことが好きな人と一緒に働きたいと思っています。」
ものを作ることが好きな人。
前回の募集もそうでしたよね。
「ぼくは商品を作って行きたいというのが一つあって、それにはデザインがすごく重要。デザイナーさんは墨田区にもいっぱいいるからお願いはできるんだけど、社内である程度の形あるものにできるようにしたいなと。自分の会社の流れをよく分かった上で作ってもらえるのって、やっぱり理想なんですよ。」
「ただ根本は『ものを作ることが好きな人』と働きたいです。うちの加工だけでなくて、好奇心で空いた時間に何かしらちょろっと作るような。最初からスキルが必要ではなくて、段階的にそういう人が入ってくれたり、入ってからも色んなことに興味を持ってもらえたらいいなと思っています。」
専門的な人ではなく、まずはものづくりを一緒に楽しめる人。そこからこれまでのスキルを活かしたり、これから経験を積んで新しいことを始めて行ってほしいそうだ。
「そういった方に入ってもらえると仕事以外の幅が広がる可能性があって、会社の幅も広がるし受けられることも変わってくる。例えばCADやイラストレーターみたいなのが使える方だったらすごく重宝すると思います。」
今年新しく導入された機械を見せてもらう。
今回この機械のオペレーションを、昨年入社した若い従業員さんに全て任せられました。これまで自分がやっていたことを任せることにはどんな想いがあったんだろうか。
「新しい機械は最初にメーカーさんからオペレーションのレクチャーを受けるんだけど、去年入った子に任せたんだよね。それは俺が聞いて教えるよりも、その子が聞いて教えてくれた方がいいと思ったから。そして、ゆくゆくは工場の全体見ながら仕切ってくれるようになって任せられたら、ぼくも新しいことにもっと挑戦できるようになります。」
今はどんな新しいことを考えてますか?
「今、福祉のケアをしている方たちと町工場を繋げようってことを始めて、アイデアソンみたいなことを何度かやっていたり、障害のある人たちと話しをして新しい何かを生み出そうとしています。」
佐藤さんは、自分のネットワークを活かして町工場と異業種を繋げる活動をされています。こういった研究者や福祉の方々に共通しているのは、欲しいものが通販やカタログに載っていないこと。そして作ってもらいたいけど、どこで作ってもらえばいいかが分からない。町工場と繋がり頼むことができれば実現するものも多いそうで、その繋げ役を担っているそうです。
福祉のように業種関係なく交流の幅が広く持つことで、普段のちょっとした話の流れから新しい事業や商品開発に繋がることも少なくないんだそうだ。
工場の基本的な仕事は、機械のオペレーションになるため単調な作業も多い。でも、既存の仕事だけでなく新しい可能性を常に模索するサトウ化成では、そういった仕事だけではありません。ここには、新しい可能性とワクワクがいつも潜んでいるように感じます。
仕事が多い状況にも関わらず、新しいことにチャレンジしていくのはなぜでしょうか?
「商品化もそうだけど、うちで使ってる素材って未知の可能性だらけですんごいワクワクするんだよね。それを新しいものづくりや商品化に活かせていければと思うし、形になればと思う。そして、新しい機械も入ってきたので、違う提案もできるかもしれません。」
「それによって製品が世に出て行くってのは、ここで働く人にとっても嬉しいだろうし、モチベーションにも繋がると思います。」
昨年入社した小田垣さんにもお話を伺ってみる。
前回のすみだの仕事の募集から入社した一人です。
「ここに入社する前は、ファーストフード店で5年ほど働いていました。その時と比べると自分のペースで仕事できる働きやすい環境だと思います。仕事自体は、同じことを3日とか4日ずっとやり続けることもありますが、自分はそういうの結構好きで合っています。」
仕事はもう慣れましたか?
「はい、結構リズムは掴めてきました。基本的にあまり追われてる感覚はないし残業もありません。ただ、今月はこれまでで一番大変ですね。」
「忙しいのは好きなのでむしろ今くらいがちょうどいいですが、やっぱり今の仕事量だとなかなか新しいことに手が付けられない、というもどかしさはあります。」
この仕事はどんな人が合ってると思いますか?
「ずっと立ち仕事ですし、重たい荷物を運ぶこともありますが、体力はそんなに必要ありません。ただ、職場体験で高校生に来てもらったんですけど、同じことをずっとやってることにびっくりしてる人が結構多かったので、ずっと同じことができて、飽き症じゃない人がいいと思います。」
一緒に働く佐藤さんの印象について聞いてみます。
「すごいマルチな人ですね。何にでも手を出してて、色んなものを見つけてくれるので、すごいいいですよね。あと、会長も含めてみなさん穏やかですね。」
働きやすそうですよね。
社内の意見も通りやすいんじゃないですか?
「そうですね。ここはやっぱり新しいことがやりやすい雰囲気はあって、できるならやってくれ!って感じなので、自分にできることなら何か新しいことやってみたいなって思います。紙の書類とか多いので、それを電子化して在庫とか材料とか一発で見れたりとか。新しいことをやって、新しい仕事が増えたらいいなと思います。」
以前の取材では、『相談できる話し相手が欲しい』と言っていた佐藤さん。今では時間のある時には、色々と相談や雑談ができるようになったことも大きな進歩になったそうだ。
新しい人が入ったことで何か変わりましたか?
「変わった!ある程度のことをやってもらえるから、自分の時間が割けるようなったし、気が利くんだよね。言えば大体理解してくれるし、若いから吸収も早いよね。ただ、それでも忙しい。人が入ってるのに何でこんなに忙しいんだって(笑)」
通常の仕事が山積みのところに、新しく仕事が次から次へと入ってくるため、全く手が足りない状況が続いているそう。だが、難しい案件でもどうにかしてあげたいという気持ちが強く、できるだけ仕事を断らないのもこの会社のスタンスだ。
そんな佐藤さんにとっての『仕事のこだわり』を聞いてみる。
「楽しむことかな。自分自身が楽しい。楽しくないと思えば楽しくなくなっちゃうんだけど、そうすると仕事はだめになるので、どうしたら楽しくなるかを常に考えながらやってて、それが基本かな。だから『つまんない仕事ってないよ』ってみんなに言うようにしてる。」
そういった思考でいることで、繰り返しの多い工場作業の中でも楽しみが見出せるんだそう。
「繰り返しの中でどうやって見つけるかって言うと時間を決めてやってくんだよね。30分で何個できるかとか。そうすると気合が入るからそれだけで楽しくなる。」
「人ってずっとフルスイングはできないじゃん。ペースを一気にあげると疲れちゃうから、いかに平均的に数多くできるかってことを考えてやっていく。尚且つやりながら違うことを考えているんだよね。新しい発想は仕事してる時が一番できるから、やりながら違う頭が働いてて、思いついたことをメモして。そんな風にいかに楽しくするかってことを考えてやってるよね。」
そういった思考は、ここで働き始めた当初からそうだったのでしょうか?
「最初は全くなかった。『すみだ塾』が始めかな。振り返るとやっぱり転機はあそこだよなぁと。受ける前は仕事がなくなって来ていてどうしようって思っていたんだけど、塾初日に会議室に入った時、若い人がこんなにいるんだって思ったら、感覚的に急にぱんっと目の前が開けちゃったんだよね。たぶん俺の中での思い込みがそこで全部ずれちゃったのかな。」
「最初はどういう人が来るか分からなかったし、まだ話してもない段階にも関わらず色んな人がいて『うわ、これ面白いな』『楽しいことだらけだね』って感覚がそこで生まれて。誰も知らなかったけど、話していてみんなどこか繋がっていて、おもしろかったねー。」
最後に一緒に働く人に対しての想いを聞いてみました。
「要は仕事を楽しくやっていて、親父がそうなんだよね。親父がそういう性格で好きだから楽しいからやってる。納期に追われてるからやってる部分もあるけど、やっぱり仕事が楽しいんだよね。だから新しく入る方とも一緒に楽しく、そして一緒に会社を大きくしてければなと。」
「働く方にも一緒に大きくしていってるという実感を持ってもらって仕事をできればきっと楽しいと思います。そういった仲間が増えていったら、たぶん会社を大きくするとかってのが見えてくるんだろうね。」
自分のやりたい仕事ができる人は極わずかです。
色々と迷い悩みながら仕事をやっている人が大半だと思います。
でも、楽しい仕事も楽しくないと思えば楽しくなくなってしまう。ひたむきに楽しもうとしている佐藤さんと話しをしていると、自然と頑張ろうとそんな風に思わせてくれる。
どんな仕事でもここならきっと楽しくできる気がします。