2018.08.02(木)

地域の小さな声を届ける仕事 すみだの仕事

こちらの求人は募集が終了しました。
ご応募ありがとうございました。

墨田区風景

すみだの仕事は「地域の小さな声を届ける」をコンセプトにした、東京・墨田区の仕事を紹介する、地域限定の仕事サイトです。

2014年から運営を始め、これまでにたくさんの墨田区の仕事場を訪れ、この地域の仕事を求人情報としてご紹介してきました。そして、少しずつではありますが、サイトを通じて墨田区で働く方が増えてきました。

このサイトは、一人の会社員によってスタートし、今でもそのほとんどの作業を一人で担ってきました。外部のメンバーに助けていただくこともありますが、全員が別の仕事を持っており、それぞれのフィールドで活躍をしながら、空いているわずかな時間でこのサイトの運営を続けています。専業で運営に携わる人はいません。

働きながらでも続けてこられたのは、必要としてくれる人がいるから。そこにやりがいを感じられることが大きな理由です。だから、これからも一緒にやってくれる方にはそうであって欲しいという気持ちが強く、これまで積極的に関わる人を増やそうとはせず、募集を出したこともありませんでした。

今回募集を出そうと思ったきっかけは、二つ。

一つ目は、記事が仕上がるまでには、取材も含めて約一ヶ月を要し、今の人数では月に書ける記事は1~2件がやっと。ありがたいことに徐々にご依頼が増えているにも関わらず、タイミングが合わない取材はお断りしないといけない場面も出てきてしまったこと。

そしてもう一つの大きなきっかけは、2018年のGWにかけて行った初めてのイベント「墨田と筑後の仕事展」でした。

地域が抱える問題はどこも同じ

墨田と筑後の仕事展

福岡県八女市の「うなぎの寝床」と共同で行ったこの展示は、墨田区と福岡県筑後地方のものづくりの仕事を伝える内容でした。たくさんの方に足を運んでいただき、想像を遥かに超える盛況で幕を閉じることができました。

すみだの仕事は、インターネット上だけで発信をするウェブメディアで、ユーザーの方との接点は基本的になく、わざわざ足を運んでくれる方がいるのか、イベントが始まるまでは不安の方が大きかったように思います。

しかし、昔からサイトを見てくださっていた方や、同じような活動をしたいという方もいて、少なからずサイトへ興味を持ってくださっている方がいることを知りました。また、墨田区を飛び出し福岡県へ取材に行き、他の地域でも同じような課題を抱えていることが分かったことも、募集を出す後押しになりました。

もし一緒にやってみたいという方がいれば、ぜひ読んでみてください。

すみだの仕事では、こんなことを大切にしています。

岩井金属金型製作所

雇用者と求職者の間では、面接や入社後にミスマッチが起こってしまうことがあります。これをできる限り減らせるように、仕事のこと、職場のこと、働いている人たちのことを丁寧に紹介しています。企業をアピールするだけの飾った情報ではなく、現場を訪れて感じたことやその場の空気感もお伝えできるように心がけています。

仕事の大変さや辛いこともお伝えすることは、結果として多くの応募には繋がらないかもしれません。でも、魅力だけをアピールしてたくさんの応募があったとしても、結果としてミスマッチが起こってしまうかもしれません。

だから、お話を伺う時は、自分がそこで働くつもりでお話を聞いてみてください。それが結果としてミスマッチを減らせる情報発信へと繋がってくるはずです。

たとえ、一人しか応募がなかったとしても、長く働いてくれる方が一人だけ応募してくれた方が、会社も求職者の方も、よっぽどいいはずです。

量ではなく質

川合染工場

今回募集する方にお願いしたいのは、ほとんどが求人募集の取材です。

カメラマンと二人チームで訪問し、お話を伺います。基本的にライターが撮影することはほとんどありませんが、撮影のタイミングや現場を見学させていただく時間配分など、取材中の進行管理も担うことになります。

取材の次は、記事のライティング。

まずは、録音したインタビューのテープ起しから。これは、取材中には気づかなかったことや、認識違いをしていたことなど、落ち着いて聞くと改めて感じることがたくさんあるので、必ずテープ起こしを行います。

それを元にした編集作業に入ります。文章を削ったり増やしたりを何度も何度も繰り返し、自分なりの言葉を入れながら約6000~8000字の文章にまとめ、取材先の方に確認をいただき、ようやく公開となります。

求めているのは、数をこなすのではなくクオリティ。たくさんの求人を扱えるサイトではない分、質には非常にこだわっており、そこに妥協をしません。また、すみだの仕事の書き手は基本的に一人。誰が書いても同じ文章になるよう「編集」にも重きを置き、書き手によって印象が変わることのないよう、ライターのクレジットも記載をしていません。

何度も何度もやり直しになる根気のいる作業ですが、記事が無事にできた時の達成感と、自分の記事に共感し応募が入った時の喜びは、何ものにも代え難いはずです。

経験の有無は問いません。むしろ本職にされている方ではなく、他の仕事をしながらやってみたいという方も大歓迎です。環境を変えず、働きながらでも新しいなにかに挑戦してみたいといった方には、とても合うと思います。

すみだの仕事は、編集や取材のプロではないので、教えられることは少ないかもしれません。最初は一緒に仕事場へ伺い、一緒にお話を聞いてみましょう。すると、どうやっているのか分かってくると思いますし、さらに良くする方法を一緒に考えていけたらと思います。

最後まで自分事として考えてほしい

東日本金属

地域で働くということは、必然的に職場と住まいの距離が近いことになります。我々が取材に伺う職場は、どんなに離れていても自転車で30分以内。どこからお問い合わせいただいても、大体の地理や環境が分かり、常に仕事と生活が密着しています。

仕事と生活を切り分けたいという方には向かないかもしれませんが、営業は一切行わないので、取材はとてもやりやすいと思います。家族経営でアットホームな職場も多く、取材といってもかしこまったものではないので、まずは相手のとの会話を自分が楽しむことで、本音を引き出しやすくなります。

「あの人と知り合いです」「あそこのお店が美味しいよ」こんなローカルな話題がたくさん出てくることもあるので、普段からこの町に対して敏感にアンテナを張ってる方だと話がしやすいですし、自然と横の繋がりが生まれてくるのもこの仕事の魅力です。

そして、記事ができたら終わりではなく、どのくらい反響があったのか、どんな方が入社されたのか、どんな仕事を任されたのか、そんなことまで気にすることができ、自分事として考えてくれる方だと嬉しいです。続けていくと「すみだの仕事から入社しました」そんな言葉をいただけることもあって、この活動を続けるモチベーションややりがいに繋がるはずです。

次なる展開

東炊きもんぺ

墨田区の求人情報をメインにスタートしたすみだの仕事は、「墨田と筑後の仕事展」のようなイベント企画や、墨田区の染工場さんとオリジナル商品の開発も手がけ、活動は求人情報だけに留まらず広がり始めています。

今もっとも力を入れているプロジェクトが「のしごと」。

のしごとは、各地の想いを持つ方々にすみだの仕事で培った技術やノウハウを提供することで、地域の仕事を地域の人が自ら発信できる仕組みを派生させようと考えています。

これが実現すると、各地の求人をその地域に住む方々によって発信することができたり、地域の人がおすすめしたい本当に良い製品を販売することができるようになります。既に各地の商品を販売するオンラインショップがスタートしており、今回募集する方にはショップの運営を手伝っていただくことも可能です。

墨田区はもちろん、他の地域にも関わりを持ちながら、どの地域に対しても「自分事」として考えてくれる方と取り組んでいけたらと思います。

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